短編小説「薪を運ぶ子どもたち」

Slumber Party

短編小説「薪を運ぶ子どもたち」

 目の前に置かれたテレビには、強盗事件の被害者がインタビューに答えている映像が流れている。


「犯人が刃物を持っていて嫌だった」


では、犯人が素手なら嫌悪感を抱かなかったのだろうか。


「細かいこと気にするんだね」


そう言って男は、スポーツバッグからタオルに包まれた何かを取り出し、テーブルの上に置いた。 

私はこの男の徹底的な暴力によって身体中に裂傷があり、さらに身体を椅子に固定されているため、身動きが取れない。


 男がタオルを広げると、大きな短刀が現れた。


「俺さ、そういう細かいこと気にする奴が大っ嫌いなんだわ」


 そう言いながら、男はゴム手袋をはめて短刀を掴み、こちらに近づいてきた。



この時間が、すごく嫌だった。




〈了〉



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