Side Rion


次の日もその次の日も、麗央は私と一緒にいてくれた。


買い物に連れて行ってくれてたくさん買ってもらったし、麗央が社長だということを教えてくれた。


家に来た秘書の神谷さんを紹介してもらった。神谷さんは明るい人で、麗央とは正反対って感じの人だった。


それから麗央のご両親が来たらしいけど、私に会う前に麗央がインターホンで追い返していた。



麗央は優しい。

それから、ものすごくかっこいい。

口数が少なくて何考えてるのかわからないけど、私が関わってきた人の中で1番優しいと思う。


麗央は私のこと全部調べたって言ってた。

だから父親のことも、母親のことも、私がしてきた汚いことも全部、知ってるんだと思う。


それでも私を助けてくれたなんて、感謝以上の言葉が見つからない。


この状況すらいまだに信じられないけど、どこかへ売り飛ばさせることはないだろうと、思った。



「明日から会社に行く。」

「うん。」

「お前もくるか?」

「え?私が?」

「いや、冗談だ。

家でいい子に待ってろ。」

「うん。」

「なるべく早く帰る。」

「わかった。」

「何かあればすぐ連絡しろ。」

「うん。」

「いい子はもう寝る時間だ。」

「ねぇ、子供扱いしすぎじゃない?」

「ガキだろ。」

「麗央は?まだ仕事?」

「あぁ、少しだけな。」

「麗央も早く寝てね。」

「あぁ。おやすみ。」

「おやすみ。」


麗央は私の頭を撫でて、額と唇に1回ずつキスをした。



助けてくれた理由を聞いた時、惚れてるって言われてから、それ以上のことを麗央は何も言ってこない。


あの日一緒に寝たベッドはどうやら私のものだったみたいで、麗央はいつも自分の部屋で寝ている。


いつも寝る前に触れるだけのキスをしてくるだけだった。


麗央の気持ちはわからないし、私も麗央のことをどう思っていいのかよくわからない。


麗央のことは好き。ただ恋人になって、あの行為をしたいとは思わない。


でも麗央のキスは優しくて、嫌な気持ちになったことはない。


いろいろ考えすぎて頭の中がグチャグチャになり、気づいたら夢の中だった。

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