シャーリィとブードゥ
僕は、風に消えてしまいたい。
心からそう思った。
だって。
唯一の家族を、
ブードゥ兄さんを、
失ったから。
失っ、た?
いや、
まだ、
どこかで、
元気にしていると信じては、いるんだけれど———
•———«=ニ≡三:∵°。∵.o◯°。
«過去«
≫現在«
≫未来≫
———
BANG!!
BANG!!
BANG!!
(銃声に聞き
山盛りな
地の上なるも空の下、
いいなぁ、鳥は。
鳥は、
僕が彼らを
逆さ吊りな青の海に、ポツリと、動いているのかいないのかわからない、それほどの彼方に、鳥がいる。
だから僕は、悔しくなって、不自由の一つもない将来を思い描いて、青空の鳥に、重ねてみる。
でも、
だって、密度勾配の問題があるから。
金属の塊じゃあ、
この世の流れを、不必要に変えてしまう。
もし僕たちのような下々の存在が、あの高みで気流に乗りたいなら……
乗客及び貨物と大気との間の媒介物——それを乗り物と呼ぶ——は、決して空気に「お前を切るぞ」という殺気が伝わらない、羽毛のように無抵抗の、編み目状素材でないと、お話にならない。
今も昔も、未来にも、その絵空事は、現実に叶わないだろう。
万一にも、可能性はないだろう。
それは
そんなことより……
———ブードゥ兄さんはどこだろうか。
兄さん、
会いたいよ。
僕はそんなふうに思いながら、こうして、中途半端に背の高い
僕は窓とカーテンを半端に閉ざして、
塵の積もる、大型のカプセル型装置が目に入った。
それは……
———
もう、何年も電源も入れずに放置されている。
今、起動したとて、うまく動作するかどうかの保証すらない。
僕だって、その流行りの真っ最中には、二、三度、試してみたけれど、なんというか、
兄さんと違って旅行嫌いだったし、何よりも、〈歴史改変禁止法〉遵守の
当然ながら、過度な時代干渉は、国際法中の最高法規〈
過度と、そうでないのと、の境界線は極めて
だから、もはや、使う気にもなれない。
かといって、処分できずにいる。
腐っても、思い出の品だから。
何より……
———マシンを最後に使ったのは兄さんだ。
あの日を境に、僕たち兄弟は離れ離れになった。
〈国際時航委員会〉も、弟の僕だって、あれだけ忠告していたのに、兄さんは
確かに、たとえば、過去に行けば、臨場感満載の
未来の動向を見て、今何を準備しておくべきか考えるのも、悪くはない、博打や証券取引での不正を除けば、ね。
新たな娯楽が生まれたこと、社会活動の幅が増えた点は、よかった。
しかし、お手軽のカプセル式
———
返しのついたポセイドンの
海の鮭が、流れに逆らい川上へ、出産を望むように。
いくら時を
〈
時を
そして不思議なのは、その軌跡というのが、明らかに、文明化の象徴たる
ブードゥ兄さんも、
たったいまどこかで、
半分諦めている。
僕は、時のカプセルの上、埃でふわふわとしたところに、手をかける。
まるで、
この血も涙もない葉巻型の殺人マシンは、僕に、家族との本当のお別れを済ませろ、とでも言っているのか?
そしてパン、バン、と払った。
バサッ、と散る埃。
銀いろの鏡面が
そこに映ったのは……
僕の泣きべその顔。
やめてくれ、もう良い歳だ。
しかし顔は……
もうひとつ。
刹那には理解が追いつかないのだが、僕は、どうしたことか、鏡越しに、たいそう可愛い生き物と目が合った。
———名前もわからぬ手乗りの
きっと、
チッチッ……
また鳴いている。
チッチッ……
鳴いて、
いや、
泣いて?
いるのか?
双眼のうるうるとした僕は振り向いた。
鳥
それは
兄さんだった。
▶︎シャーリィ、ただいま◀︎
今 今
今 ก 今
今今今 今今今 今今今
今今今今 今今今 今今今今
今今今 今 今今今
今 今 今
今 今 今 今
そう聴こえた気がした。
兄さんが「キーィッ!!!」と鳴き叫ぶ。
直後。
仲間の
そこからはやけに話が早かった。
กกกกกก
กกกกกกกกกกกก
กกกกก大กกกกก
กกกกกกกกกกกก
กกกกกกกกกกกก
กกกกกก
日口日
┬┬┬┬┬
(((自由の遊覧へと連れ出され)))
兄さんと
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