分けるタイプのアイス

「じゃーん。パピコ買って貰っちゃった!」

お母さんとの買い物から帰宅するや否や、私はベッドの上で本を読んでいるいとこのグレンに報告しに行った。

「良いじゃん、食べようぜ」

本を閉じて向き直るグレン。この子もアイスには目が無いのだ。

「くーっ!やっぱり夏のアイスが一番美味しいね!」

「いつでもアイスは美味いだろ」

「いやーでも夏が旬だと思うなぁ私は」

「それはそうかもだが......」

急にグレンが黙る。アイスは冬に食べても美味しいのはそうだけど何も黙らなくても良いじゃないか。

「どうしたの?グレンくーん?」

「いや、ざくろっていっつも分けるタイプのお菓子を買ってきてもらうよな」

あーなるほど、グレンは私が気を使ってるんじゃないかって思ってるみたいだ。グレンは身体があまり強く無いから夏の間、他の子と同じように外で遊べない日が多い。私はグレンは生意気だけどその分?賢いし、ユニークな所があるから一緒に遊ぶのが好きだけど、グレンは私が気を使って一緒に居るんじゃないかって思う事が多いみたいだ。

「お母さんがケチだからだよ」

「えっ」

「前、雪見だいふくを1つだけ買って貰った事あるでしょ?ありえないよね、雪見だいふくは2個食べたいに決まってるじゃん!」

「あぁ、まぁ」

「単純にお母さんが2人分買うのを嫌がってグレンくんと分けなさいねって言ってるだけだから」

「そうか」

グレンは少し安心した顔でパピコを食べるのを再開した。

「ま、雪見だいふくを1個しか食べられないのは不満だけど、パピコを分けられる友達が家にいるってのは最高かも」

夏休みの間だけ一緒に遊べるこの友達のことが私は好きだ。

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