俺達は神の力を持っている!!〜神の力を持つ子達が歩む道筋(ストーリー)〜
冬城剣
1章 出会いはいつも突然に
第1話 ◆神が拾いし子
───ザァァァー。
───ザァァァー。
ほとんどの一般人が眠りきった真夜中。雨の中、街灯が道を点々と照らす。
その中、この時間には似ても似つかない老人が傘をさして歩道を歩いている。
その老人は何処かに向かっているのかゆっくりと、けれど確実に足を進めていく。
───オギァァー!
───オギァァー!
歩いているとこの真夜中には合わない、とてもとても幼い声を老人の耳は拾う。
「子供…………それも赤子の声……じゃと…?この日本にか……?」
老人は導かれるようにしてその声の元へと向かう。
───オギァァー!
───オギァァー!
老人は声の出元に辿り着く。赤子は雨の中野ざらしにされており、たった1枚の毛布にくるまされていた。
「おぉ……この国にもこんなことをさせる親がいるのか……」
老人は赤子を見て哀れんだ。ここに放置されたこと、親に見放されたことを。
老人は赤子のことをよく見てとても驚いた。
「こ、この赤子……!?」
老人はその赤子を見て目を見開く。なぜなら、それは人の身でありながら、人が本来持てないものを保有していたからである。
「………過去の……あの時の再来なのかのぉ………?」
老人は過去の思い出にふける。過去に似たような人物にあったのかその当時の様子を振り返っているようだ。
「……この赤子は一度…儂らで話し合う必要があるのぅ………。儂の手には余るものじゃ……」
老人は赤子のことを落とさないように手に抱き抱える。
そして、老人本来の姿へと変貌する。
老人は、金髪で古代文明のような人達が来ているような、上半身の一部を裸にして見せている状態だ。傍から見たら好青年というよりも好おじといった方が適しているだろう。
「こちらにこの姿でいるのは危険じゃからな。急いで去るとするかのぉ……」
老人はそう言って何処からか出した槍を使って何もない道へと振りかざす。
すると高貴な門が現れる。老人はそれに入っていく。
入った後、その場に出来た門は下から溶けるようにして崩れ落ちた。
周りは真っ白。何もないけれども高貴な雰囲気を漂わせる部屋に先程と同じ門が現れる。
───ギィィ……
その門が開かれて出てきたのは先程の老人だ。
「帰ったのかい?………アンタ、その赤子は……?」
門を出た先に居たのは一人の老女であった。
「過去の……あの時の子と同じ力を持つものじゃ……」
「あの子のかい………!?」
老女も記憶当たりがあるのか先程の老人と同じように目を見開く。
「すでに儂らの中で一人いるのにコヤツは………比べ物にならないくらいの量を持っておる…」
「確かにそれは見たら分かるけれど………」
老女も老人と同じものが見えているようで、老人の言葉に肯定を返す。
「……日本、マヤ・アステカ、インド、ケルト、エジプト、北欧を呼び出す必要が出てきてたんじゃないのかい?」
「………そうじゃ……。じゃからこの後、呼び出すつもりじゃ。幸い、今はここ日本に全員が集まっておるからの」
「結果はアンタが下の者へ通達しな」
「分かっておる」
老女はどこか意味深な発言をして、そこの者を呼び出すかどうかを老人に聞いた。老人はそれに頷きながら肯定した。
「この子も………この力を持ったばかりにこんな事に巻き込まれるとはね…」
老女は老人に抱かれている赤子を悲哀の目で見ながら、赤子の頭を撫でる。
「赤子の近くに親はいなかったのかい?」
「……外に野ざらしにされておったわい……」
「…………一応、誘拐された可能性も含めて少しは調査をしておきな」
「通達が終わった後にしっかりするわい」
「ならいいのさ」
老女は老人に赤子の身内関係に問いかける。しかし、老人が見たのは野ざらしにされている赤子だったためそのことを伝えると身内関係のことを確認しておけと釘をさされる。
数日後、老人は会議室のような部屋にいた。
他には、
巫女服をきた女性。
右目に眼帯をつけて髭を生やしており、外套を羽織りつば広帽を被った老人。
太った姿の髭を生やおり、丈の短い衣を身に着け、毛皮の長靴を履いている大男。
青い肌でお団子ヘアの男性。
白い顔の男性。
この中で一番背が低く幼い見た目の女性。
の合計7名がいる。
「で、じいさん。今回俺らを呼んだわけは?」
「それはのぅ……皆はうん百年前のアレを忘れておらんかのぉ…?」
「忘れるわけがないですよ……。あの災厄は……」
「そうだ。アレを忘れる方が無理がある」
まず、今回の集合の理由を知りたかったお団子ヘアの男性が老人に聞く。老人はすぐには提言せずに過去の出来事を覚えてるか集まった全員に聞いた。
真っ先に巫女服の女性が嫌々しそうに答え、外套を羽織っている老人がさらに肯定するように答えた。
「まさかじゃないがまた起きるかもなんて言うわけじゃないよな?」
「分からん。じゃが、あの時と同じ力を持った子をこの前拾ったのじゃ。だから改めて皆に聞きたいことがあるんじゃ。そちらに各々の中で渡した人の子はいるかのぉ?儂のところには2年前に渡した子がいるのじゃが……」
老人の問いかけに全員がお互いを見渡す。
「私のところには今年に渡した子がいますね」
「ウチのところにも去年渡した子がいるぜ、爺さん」
「こちらにも今年付けた子がいるね」
「上に同じくエジプトにも今年に渡した子がいるのじゃ」
「ケルトも去年渡したのがいるな」
「こっちにも2年前に渡したのがいる」
上から順に巫女服の女性が右手を頬に当て答える。お団子ヘアの男性はどこからともなく取り出した赤色の飲み物を飲みながら、白い顔の男性は指を出して数えながら答える。幼い女性は机に突っ伏して、大男の男性は上を仰げながら答える。外套を羽織った男性は指を机にトントンとしながら答えた。
すると言った瞬間にまたもやお互いのことを見合う。
「確定のようじゃな……」
「まさか……こんなことになるとは驚いたの」
「となると各々が災厄に向けて備えることだな」
「そうですね……。起こるのは確実になったようですし……」
「なら、下の者にも僕達が伝えなければいけないね」
老人が過去の再来と確実視し、それに呼応するようにして幼い女性が驚愕の声をあげる。その次に、促すようにして声を発した大男、それに頷きながら肯定した巫女服の女性。この会議の後にしなければいけないことを確認した白い顔の男性。
「それでは、みな、伝えるようにお願いするのじゃ……。インドも北欧もそれで良かろう?」
「俺は異論ないぜ、爺さん」
「………同じく北欧も異論無い」
先程、発言がなかったお団子ヘアの男性と外套を羽織った男性に老人は問いかける。
それに対して2人は異論無しと頷きながら答えた。
「それでは各々その方向で頼む。ではこれにてこの会議を終了とする」
そう老人が告げると各々が立ち上がり光を放って去っていった。
最後に残った老人は上を見上げて────
「これから辛いことを押し付けてしまうが………頼むぞ……。人の身でありながらも、神の力を持つ子供達」
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