ナツノオワリ

夏乃緒玻璃

第1話 ナツノオワリ


 晩夏の残暑はきつく、ワイシャツの胸元を大きく開けて歩いた。


 見上げる空は青く、楼閣の様な高層の街並みは遠くに霞む。

 一週間歩きずくめで、靴擦れの足が痛む週末。


 出勤までまだ余裕がある。


 珈琲でも飲んで行くか。

 などと思ったのはどこか浮かれていたからなのかも知れない。


 飛び出してきた車。

 衝撃と宙を舞う感覚。


 まだしばらく続く筈だった夏は突然終わった。

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