和音の欠落

二人が涙を流すのに、なんと声をかけるべきか

そう悩む自分に投げられた言葉


「なんで泣かないんだよ!」

「悔しいじゃん!」


その時、二人の物語の中心にいるのに、二人と同じ視点と熱量を持たない事に気付かされた


そして、二人を宥める後ろで、ザマァと言う様な視線がこちらに絡みつくのを感じた


届くはずのない挑戦と、その先のステージでの敗退


彼女らをただ観客として見ていた時とは違う

どうやら歪ませてしまったらしい彼女らの関係


ただの助っ人なら、初心者なら、それらしく失敗した方が良かったのだろうか


まともな人間なら、二人と同じ視線で同じ熱量でいられたのだろうか


答えのないままに、手にしていたスティックが地面に跳ねた

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2026年1月15日 19:00
2026年1月16日 19:00
2026年1月17日 19:00

虚を埋める旅 九 空虚 @empty_kuro

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