第4話精霊協会、会長リンダ
「128...129......1..30!はぁ..はぁ..あ~!ついた~」
「お疲れ様です」
「ミア、ミアちゃんひどくない?おいてかなくてもいいじゃん!」
「あ~..はい!会長がまってますから!ね?」
「微笑んだら許してもらえると思ったら大間違いだからな」
「ね!」
「.....うん、いいよ」
くそっ、これだから美少女は!!
「それで会長さんはどこにいるの?」
「会長室にいます。アキラ様、こっちです」
「なんか緊張するな」
「大丈夫ですよ!会長はすごく軽い..ん”ん、ゴホンッ..えー親しみやすい人なので」
「いま軽いって言わなかった?」
「会長~、ミアです。アキラ様をお連れしました」
「失礼しま~す」
おそるおそる部屋に入る。
部屋の中央に置かれたデスクに一人の男が座っている。年は30手前くらい。癖のある茶髪を後ろで無造作にくくっている。
なんというか...下町のチャラい兄ちゃんみたいだ....
ほんとにこの人が会長なのか?
「やっほーアキラ君、僕が精霊協会の会長リンダ!」
「会長!アキラ様にそんな態度!」
「いいじゃん、だって威厳だして萎縮させたら悪いじゃん!それにすごい人間の男の子みたいで親しみわくじゃん」
「それがアキラ様は精霊じゃなくて人間みたいなんです」
「えぇ~!?人間?えっ....そうなの?なんで?」
「それがラバント様の決定らしいので我々が介入するのは不相応です」
「そうなんだ...僕たちはアキラ君のことを尊重するよ」
「あ、ありがとうございます」
「それで君が監察官であることには変わりないんだろう?」
「はい、ラバントから直接指名されました」
「それならばなんの問題もない。早速なのだが、今のユーロパロスは確実におかしい。そして我々では悲しいことに力不足だ」
「ラバントも同じように言っていました。今、何が起こっているのですか?」
「それが....わからないんだ」
「はぁ?」
「我々は精霊と人間の関係を取り持つための機関で政治的権力はとても弱い。一応、国際法があって世界の均衡を崩そうとしたという証拠があれば裁けるのだが内政干渉だと言われれば手も足もでない。しかし確実に異変が起こっている! ここ数年の災害や飢饉、干ばつ、異常気象の発生率は異常だ」
「それで俺にどうしろというんですか?」
「この異常の原因を突き止めてほしい。我々は事実的な権力がほとんどない。しかし君は違う、君は監察官だ。大精霊の代理人といってもいい。君の言動は精霊側からも尊重されるだろう」
「無理です。俺はこの世界について何も知らない。何の力もない」
「君以外ではできないことだ。頼む!どうか我々に協力してください!」
「アキラ様、私からもお願いします。あなたしかいないんです!」
深々と頭を下げられてたじろいでしまう。
くそっ、俺は意気地なしだ....
なんだよ...いきなり呼ばれて世界を助けてくれなんて言われても俺には何もできない。
怖い。覚悟なんてない。
「お願いします。私はこの世界を救いたいんです!!でも一人じゃできない...お願いします」
~っ!なんだよ、そんな真剣で泣きそうな顔されたらどうしようもないじゃないか!
「...いいよ」
「~!ありがとうございます!」
「俺も結果出さないと怒られるし、もうここまできたらなんでもやるよ」
「ありがとうアキラ君、君の勇気に敬意を払うよ。君にはミアちゃんをつけることにする。まだまだ未熟者だけどさっきの熱い告白をきいたらね~」
「もう!やめてくださいよ」
「よろしくね、ミアちゃん」
「よろしくお願いします、アキラ様」
中山明、17歳。異世界で監察官になりました。
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