Believe in a Blue World

Isuka(交嘴)

第1話

1 夕が沈み、火を灯し


夕日が沈むと、村は嘘みたいに静かになる。


昼間は子どもの笑い声や家畜の鳴き声で、どこか安心してしまうのに、太陽が地平線の向こうへ溶けた瞬間から、世界は“掟”の顔を取り戻す。


家々の軒先に灯がひとつ、またひとつ点っていく。

その灯が増えるほど、胸の奥の暗いものも増えていく。


「……母さん」


背後から、声。


振り向くのが怖い。

振り向けば、もう後戻りできないと分かってしまうから。


それでも私は振り向いてしまう。

母親だから。母親という役目が、掟より先に私の身体に刻まれてしまったから。


そこに立っていたのは、私の子。


まだ背は伸び切っていない。肩も細い。

でも目だけは、妙に大人びていた。

それが、嫌だった。

子どもは、子どもらしくいてほしかった。せめて今日くらい。


「準備、できた?」


口に出した瞬間、声が自分のものじゃないみたいに冷たかった。

優しく言えば、泣いてしまう。泣けば、止めたくなる。

止めたら、この村では生きていけない。


子は、頷いた。


「うん。……やっと、だね」


その一言で、胸がきゅっと縮む。

やっと。

この子は、この日を待っていた。

“旅”に出る日を。


旅。

そう呼ぶから、許されてしまう。

本当は、ほぼ死ぬために行く道なのに。


「……寒い?」


私は、旅装束の襟元を整えるふりをした。

指先で触れた首筋が温かい。

この温かさが、数時間後も、数日後も、続いている保証なんてないのに。


「寒くないよ。母さんの方が顔色悪い」


子は笑った。

気づかっている。

その気づかいが、痛い。


「母さん、泣く?」


まるで、天気の話でもするみたいに。


私は即答した。


「泣かない」


「うそ」


「……うそじゃない」


自分で言って、自分の声が震えるのを聞いた。

ああ、私はもう負けている。


子は、優しい顔で私を見た。


「泣いてもいいよ。僕、ちゃんと行くから」


その言葉が、刃物みたいに刺さる。

“ちゃんと行く”。

そんな言い方を、子どもにさせるな。

誰だ。誰がこの子に、“死にに行くのが正しい”って教えた。


……私だ。


私は、息が詰まった。

言い返したいのに、言葉が見つからない。


家の奥、布で覆った小さな祭壇がある。

そこに置いてあるものを、私は取りに行った。


青い布に包まれた、小さな札。


村では、これを「青の札」と呼ぶ。

青い世界を信じるためのもの。

青い灯りに“選ばれる”ためのもの。


本当にそんなものがあるのか、私は知らない。

外に出たことがないから。

外に出た人は、語らないから。

語る前に死ぬか、帰ってきても目が遠くなるから。


「……これ、持っていきなさい」


差し出すと、子の目が少しだけ輝いた。


「本当に、僕に?」


「掟で決まってるでしょ」


嘘をついた。

掟で決まってなんかいない。

これは、母親の勝手だ。

私がこの子を生かしたくて、縋りつくように渡すだけの、ただの布切れかもしれない。


でも、勝手だと認めたら崩れる。

崩れたら、私はこの場で子を抱きしめて動けなくなる。


子は、両手で札を受け取って、胸に抱いた。


「ありがとう。……帰ってきたら、母さんに見せる。青い灯りを」


帰ってきたら。


その言葉を、私は信じたくない。

信じたら、外れた時に死ぬ。

でも信じなければ、今この瞬間に壊れる。


だから私は、息を吸って吐いて、言った。


「……行きなさい」


短く。

命令みたいに。

祈りだと悟られないように。


子は深く頭を下げて、背を向けた。


その背中が、やけに誇らしげに見えた。

誇らしげであるほど、私は惨めになる。


村の火が増える。

門の前に、長老たちが並ぶ。

儀式の言葉が、風に乗って流れてくる。


「青に選ばれし者よ。夜を渡り、砂を越え、空裂く道を進め」


空裂く道。

“空裂き”と呼ばれる砂漠の裂け目は、夜になると音がするという。

鳥の羽音みたいな、花の咲く音みたいな、そんな嘘みたいな音。


子守歌みたいに、昔から歌われてきた。


子守歌なら、空裂くはばたき。

描くのなら、鳥じゃない。


……そう。

鳥じゃない。

羽があるわけじゃない。

飛べるわけじゃない。


ただ、歩かされる。


私の子が、今、歩かされる。


子は門をくぐる直前、振り返った。

私を探す。

私は影の中から一歩も出ない。


出れば、抱きしめてしまう。

抱きしめれば、止めてしまう。

止めれば、この村では、私も子も“終わる”。


子が笑った。

強がりじゃない笑い。

本気で誇りを持った笑い。


それが、私を一番傷つけた。


「母さん」


小さく、呼ばれた気がした。

実際に声が届いたのか、私の耳が幻を作ったのか分からない。


私は、返事をしない。

できない。

返事をしたら声が崩れる。


だから胸の中だけで答えた。


行くな。

戻ってこい。

お願いだから。


門の外で、砂が鳴った。

乾いた、嫌な音。


夕日が沈み、火を灯し。

坊やは疑わず旅に出る。


私は、その子守歌の続きを、もう歌えなかった。


2 坊やは疑わず旅に出る


門の外は、冷たい。


昼間の砂漠は焼けるのに、夜は嘘みたいに冷える。

足元の砂は、生き物みたいに形を変えながら、僕の足首を掴もうとする。


「……行くよ」


誰もいないのに、声に出した。

声に出さないと、自分がここにいるって確かめられない。


門の中では母さんが見ていた。

見ていた……はずだ。

最後に目が合った。

泣いていなかった。

泣いていないふりをしてくれた。


それが、嬉しかった。

それが、苦しかった。


僕は、この旅を誇りに思っていた。

思わないと、歩けないから。


この村では、一定の年齢になると“空裂きの旅”に出る。

選ばれるのは、家系ごとに順番が決まっている。

僕の一族の番が来た。


長老は言う。

「青い灯りを持ち帰れば、村は守られる」

「青い世界を信じる者は、帰る」


でも僕は、知っている。

帰らない人の方が多いってことを。


村の大人は、帰らない人のことをあまり話さない。

話すと、現実になるから。

現実になると、掟が怖くなるから。

掟が怖くなると、村が崩れるから。


だから僕たちは、子守歌の中でそれを覚える。


悲しむ事も、信じる声に打ち消され。

子守歌なら、十三夜嘆き砂と消え。


意味なんて、ちゃんとは分からない。

でも、“嘆いても消える”ってことだけは、分かる。


だから僕は嘆かない。

嘆く暇があるなら、歩く。

誇りを抱く。

誇りは、重い盾になる。


胸の中で、青の札が冷たく触れていた。

母さんが渡してくれた。

掟だと言ったけど、あれは母さんの手だった。

母さんの温度が、ほんの少し残っていた。


「Believe in a blue world」


僕は、英語のまま口に出した。

村の子守歌には、ときどき意味の分からない言葉が混じる。

たぶん昔、外から来た誰かが残した言葉だ。


意味は知らない。

でも響きが好きだ。

青い世界を信じろ。

そう言われると、歩ける。


月が、にじんで見えた。

涙じゃない。

冷たい風のせいだ。

目が乾いている証拠だ。

水袋を少しだけ口に運ぶ。


飲みすぎるな。

喉を潤すだけ。

残りを数えるのが嫌だから、あえて数えない。


遠くで、音がした。


カサ……カサ……と、砂を擦る音。

風の音とは違う。

何かが歩いている。


僕は、心臓が跳ねるのを感じた。

怖い。

怖いけど、走らない。


母さんの言葉が頭に刺さっている。


走るな。焦ると呼吸が乱れる。

呼吸が乱れると、風に負ける。


僕は呼吸を数えた。

吸って、吐く。

吸って、吐く。


音は、ついてくる。


子守歌では、“裂け目の番”がいると言う。

旅人を追い、恐怖を囁き、足を止めさせる影。


迷信だと長老は笑う。

でも長老は外に出ない。

外に出ない人の笑いは、いつも軽い。


僕は、軽くない。

今、命が軽くなる場所にいるから。


前方に、わずかな青が見えた気がした。


最初は月の錯覚だと思った。

でも月は白い。

この光は、青い。


「……あれ」


胸の奥が熱くなる。

誇りが、炎みたいに燃える。


青い灯り。

本当にあるんだ。


僕は、足を止めずに進んだ。

止まるのが怖い。

止まった瞬間、背後の音が近くなる気がした。


青は、谷の奥にある。

砂が切れ込み、地面が裂けたみたいな場所。


空裂き。


裂け目に近づくほど、空気が変わった。

冷たさの質が違う。

夜の冷たさじゃない。

骨の内側に入ってくる冷たさ。


谷の底には、石が並んでいた。

人工的な並び。

誰かが昔、ここに何かを作ったのかもしれない。


その石の間で、青い光が揺れている。

火みたいに揺れない。

ただ、存在しているだけの光。


僕は膝をついて、青の札を取り出した。

札が、青い光に反応したみたいに、ふっと淡く明るくなる。


「……母さん」


思わず、名前を呼びそうになって飲み込んだ。

ここに母さんはいない。

でも、母さんの手はここまで来た。


僕は札を石の間に置こうとした。


その瞬間。


背後の空気が、重くなった。


音が、すぐそこにある。

砂を擦る音が、呼吸みたいに聞こえる。


僕は振り返った。


影がいた。


人の形に見えるのに、人じゃない。

目だけが、暗い穴みたいに見える。


喉が鳴った。

怖い。

身体が硬くなる。


走りたい。

でも谷は狭い。

足場が悪い。

走れば転ぶ。

転べば、終わる。


僕は、札を掴もうとした。

でも札は、石の隙間に吸い込まれるみたいに沈んでいった。


「……返せ」


声が震えた。

誇りが、揺れた。


影は返事をしない。

ただ、近づく。


このままじゃ。

ここで僕は終わるのか。

青い灯りを見たのに。

母さんに見せられないのか。


そのとき、谷の底の青が、ふわっと広がった。


視界が、青に染まる。


空も砂も、影も、全部が青になる。

青い世界。


冷たさが消えた。

痛みが薄れた。

怖さだけが、輪郭を失った。


影が、青の中で歪んだ。

嫌がるみたいに後退した。

青が影を拒んでいる。


僕は、息を呑んだ。


これが、青の世界。


「Believe in a blue world」


僕は、もう一度言った。

今度は祈りじゃない。

宣言だった。


青の中で、水の音がした。

どこかで水が流れている。

砂漠なのに。


僕は涙が出そうになって、慌てて瞬きをした。

泣くな。

泣くと喉が乾く。

乾くと終わる。


でも、今だけは泣いてもいい気がした。

青が、許してくれる気がした。


青はゆっくり薄れていく。

影は消えていた。

石の間に、弱い青が残る。


僕は谷を登り始めた。

足は震えている。

怖かった。

誇りだけじゃ、足りなかった。


それでも僕は歩く。

歩いて帰る。

帰って母さんに言う。


僕は見た。

青い世界を。


それは“灯り”じゃない。

“変化”だ。

見た者は、もう元のままではいられない。


僕は、その変化を抱えて帰る。

誇りと一緒に。


3 あどけない瞳、そのままで


村にいた頃、母さんはよく言った。


「大人にならなくていい、なんて言わない。でも、急ぐ必要はない」


僕はその意味が分からなかった。

だって掟が急がせるから。

一定の年齢になったら、旅に出る。

旅に出れば、帰れたとしても、もう子どもじゃいられない。


だから僕は、子どもでいる時間を誇りに変えた。


誇りにしなければ、もったいない。

誇りにしなければ、怖いだけだ。


でも今、砂の上で思う。


僕はまだ、子どもだ。


怖い。

寂しい。

母さんに会いたい。


それを“情けない”と思いたくない。

情けなくない。

子どもだから当たり前だ。


だから僕は、あどけない瞳のままで、誇りを持つ。


矛盾している?

いい。

矛盾していなければ、人間じゃない。


僕は夜の砂漠を進みながら、青い光の余韻を思い出す。

青は優しい。

でも優しさは、甘さじゃない。


青は、選ぶ。

青に選ばれなければ、影に食われる。

影に食われなければ、風に削られる。

風に削られなければ、渇きに負ける。


世界は、優しくない。

優しいのは、母さんだけだ。


母さんは今頃、泣いているだろうか。

泣いていないだろうか。

泣いているなら、僕は胸が痛い。

泣いていないなら、僕はもっと胸が痛い。


僕は、母さんに泣いてほしい。

そして、最後には笑ってほしい。


そのために帰る。


子守歌の中で、旅人は鳥になる。

でも、僕は鳥じゃない。

羽はない。

飛べない。

だから歩く。


描くのなら鳥じゃない。

描くのなら花じゃない。


僕が描くのは、帰る道だ。


4 母の夜


村の屋根の上で、私は膝を抱えていた。

寒い。

でも寒さなんてどうでもいい。


星が尖っている。

あの星の下で、あの子が砂を踏んでいる。


私は、何度も思う。


追いかけたい。

門を飛び出して、砂の上を走って、あの子の背中を掴みたい。

「やっぱりやめよう」って言いたい。


でも、それはできない。

私が掟を破れば、村は私を罰する。

罰するだけならいい。

問題は、罰が“あの子の旅”に影を落とすこと。


この村では、母の罪は子の運命になる。


……なんて、最低だ。


私は拳で屋根を叩いた。

痛い。

痛いことで、まだ自分が生きているって分かる。


生きている。

あの子が死ぬかもしれない夜に、私が生きている。


その事実が、一番の罰だ。


私は声に出せない子守歌を、胸の中で繰り返す。


Believe in a blue world

にじむ月夜に砂漠走り


走るな、と言ったのに、子守歌は走らせる。

子守歌は、現実と反対のことを歌う。

現実を直視したら、村が崩れるから。


崩れていい。

私は、崩したい。

でも崩せない。

私の手は、弱い。


そのとき。


胸の奥が、ふっと震えた。


理由は分からない。

ただ、何かが遠くで揺れたみたいな感覚。

水面に落ちた小石の波紋みたいに、微かな震え。


私は息を呑む。


「……」


名前を呼びそうになって、唇を噛んだ。

呼んでも届かない。

届かないのに、呼ぶと余計に苦しい。


でも、苦しくてもいい。

私は母だから。

母は苦しくていい。

苦しくて、泣いて、祈って、何もできなくても、母でいるしかない。


私は、声に出さずに言った。


帰ってこい。


青い世界なんて、信じなくていい。

誇りなんて、いらない。

ただ、生きて。


そう願う自分が、掟に逆らっていると分かる。

でも、もういい。


私は掟より先に、母だ。


5 青を持ち帰る


砂漠の夜が、少しだけ薄くなってきた。


東の空が、まだ暗いのに、色が変わり始めている。

夜が終わる。

終わるということは、今日も生き延びたということ。


僕は歩きながら、何度も喉を湿らせる程度に水を飲んだ。

身体は重い。

足は痛い。

でも、青を見た。

だから歩ける。


途中で、また音がした。

影の気配。

でも前ほど怖くなかった。

青が、僕の内側に残っているからだと思う。


青は、盾じゃない。

剣でもない。

たぶん、“目”だ。


世界を見抜くための目。

恐怖を恐怖のまま見て、足を止めないための目。


子守歌の中で、悲しみは信じる声に打ち消される。

それは嘘だ。

悲しみは消えない。

でも、悲しみがあっても歩ける。

それが本当だ。


僕は村の門が見えたとき、膝が笑いそうになった。

それでも走らない。

最後まで歩く。

歩いて帰る。

それが僕の旅の形だ。


門の前には、長老たちが並んでいた。

そして、その後ろの影に、母さんがいた。


一歩も前に出ない。

でも、見ている。


僕は母さんを見つけた瞬間、胸が痛くなった。

泣きそうになった。

でも泣いたら喉が乾く、という癖みたいな警戒が残っていて、涙は出なかった。


母さんは、目だけで僕を見ていた。

泣いていない。

泣いている。

両方だ。


僕は、胸の札がないことに気づいた。

青の札は、谷の石の間に沈んだままだ。


僕は焦った。

“灯りを持ち帰れ”と言われている。

僕は何も持って帰ってきていない。


でも、胸の内側が青い。

それだけで十分だと、僕は思った。


長老が言う。


「灯りは」


僕は息を吸って、言った。


「見ました」


長老たちがざわめく。

母さんの肩が、ほんの少し震えたのが見えた。


「青い世界を」


僕は続けた。

嘘じゃない。

誇りでもない。

事実だ。


長老の顔が、硬くなる。

信じたいのに、信じると村の仕組みが変わる。

そういう顔だ。


僕は、長老ではなく母さんに向かって言った。


「母さん。僕、見たよ。青い灯り」


母さんの目が、揺れた。


次の瞬間。


母さんは掟を破った。


影から一歩出て、僕のところまで来て、抱きしめた。


息が詰まるくらい強く。

骨が軋むくらい強く。


「……ばか」


母さんの声は震えていた。

泣いているのに、泣いていないふりをする声。

でも抱きしめる腕だけは、嘘をつけない。


「帰ってきたじゃない……」


僕は、笑った。

誇りの笑いじゃなくて、子どもの笑い。


「うん。帰ってきた」


母さんは、僕の肩に額を押し当てた。

涙が落ちた。

僕の旅装束を濡らす。


僕は思った。


これが落差だ。


母さんは現実を知っている。

現実の中で嘆いている。

僕は理想を信じていた。

理想の中で誇っていた。


その落差が、抱きしめ合う力になっている。


母さんが嘆いてくれたから、僕は誇れた。

僕が誇ったから、母さんは嘆ききらずにいられた。


「母さん」


僕は言った。


「僕、鳥じゃなかった」


母さんが顔を上げた。

泣き腫れた目で、僕を見る。


「……ええ」


「花でもなかった」


「……ええ」


「でも、歩けた」


母さんは、少しだけ笑った。

泣きながら笑う顔は、変にぐしゃぐしゃで、でも世界で一番きれいだと思った。


「そうね。……歩けたのね」


僕は、胸の奥に残る青を思い出す。


「Believe in a blue world」


口に出すと、母さんは驚いた顔をして、少しだけ頷いた。


「……信じるのね」


「うん。信じる」


僕は言った。


「青い世界を信じる。でも、それより……母さんを信じる」


母さんの喉が鳴った。

泣き声を飲み込む音。


「……ばか」


また言った。

今度は、少しだけ優しい声だった。


村の火が揺れる。

夕が沈む時とは違う揺れ方だ。

夜が終わって、朝が始まる揺れ方。


僕は抱きしめられたまま、空を見上げた。

空はまだ裂けていない。

でも、どこかが少しだけ違って見える。


青が、残っているから。


そして、母さんの腕の温度が、確かにここにあるから。

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