龍王文学
フリオ
プロローグ①
異世界に何か一つ持っていけるとしたら何を持っていくかというなんてこともない問題が、心理テストなのか大喜利なのか、それともただの雑談なのかはさておき、ここでは異世界生活を楽しむためのアイデアとして、オススメはヨモギを連れていくこと。
ヨモギはそれほど魅力的で、素敵な女の子だったと思う。
ヨモギは日本の一般的な家庭に生まれたごく平均的な少女だった。父親は大工さん。母親は専業主婦。夫婦の仲は良好でヨモギの六歳上には兄がいる。ヨモギにとっては面倒見の良い兄だった。
兄は小説家だった。
そんな兄を幼い頃から見ていたので小説家という職業にヨモギも憧れを抱いた。本を書いて生きる。そして本を書いて死ぬ。平均的かつ、文明文化文学少女であるヨモギに小説家って職業や生き方や死に方はピッタリだ。天職ってやつだ。エンタメ小説でも、ライトノベルでも、推理小説でも、ホラー小説でもジャンルはなんでも良い。とにかくヨモギは小説を書こうと思った。
初めて小説を書いたのはヨモギが不登校だったとき。兄から小説を書いてみることを勧められたのがキッカケだった。書くにはまず読むことが必要だと考えたヨモギは、兄にオススメの小説を尋ねる。兄が渡したリストには、純文学や、ミステリー、ファンタジー、ライトノベル、様々なジャンルの小説があった。
で、どうやらこの世界にサンタクロースはいないらしい。
宇宙人、未来人、異世界人、超能力者はいるらしい。
宇宙は、空の果てにある。
未来は、時の果てにある。
超能力は、タネと仕掛けの果てにある。
では、異世界はどこにあるのだろう。
19歳の春。日本を大地震が襲った。
ヨモギは地震が原因の津波にのまれ、行方不明となった。
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