出会い

*** 出会い ***


 さて、私は射風大学3年生の後半を迎え、課題の一環で射風を離れ、列島内部の町に来ています。合宿のようなものですね。まぁ、今は私一人ですが。おかしいですね、夏蜜柑さんが迎えてくれるはずだったんですが……


 ひとまず、滞在2日目の今日は、町内の施設を見て周ろうと思います。ご飯が食べられるところ、お洗濯ができるところ…… ひとけは少ない町ですが、色々あって楽しいです! 町の匂いをかぎながら、気の赴くままに歩いていました。


 ふと、かいだことのある匂いがしたので、私はその方向へ駆けていきました。そこには女性がおり、やっぱり夏蜜柑さんが町に来てくれたんだ! と喜んで話しかけました。


私:夏蜜柑さん!

女性:なんだ?


 あ、人違いだ…… と思いました。


私:すっ、すみませんっ……! ごめんなさい……

女性:ふふ…… 知り合いに似ておったか?


 女性は、若い、少女のようにも見える風貌をしていましたが、なんだか雅やかな話し方をする人でした。長く淡青いストレートの髪…… よく考えたら、なぜこの人を夏蜜柑さんと見間違えたのだろう、と不思議に思いました。


女性:わしは香山火下(かぐやま ほたる)だ。ほたるでよいぞ。

私:ほっ、ほたるさん……! えっと、多匂シュシュといいます! 初めまして。よろしくお願いします!


ほたるさん:お主、新しい顔だな。

私:あっ、はい! 合宿でこちらに来てまして……

ほたるさん:丁度よい。我が家に来(こ)よ。

私:えっ、いいんですか!?

ほたるさん:かまわぬ。うちの花(はな)にも挨拶するとよい。


 お家には花さんという方がお留守番しているようです。さっそく、町の方たちとお友達になれそうで嬉しいです!

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