英愛社編集長の監修録「長編小説を読ませてくれたまえ」

わんころ餅

さあ、評価をしようか。

 諸君ご機嫌よう。

 英愛社の編集長だ。

 これを読んでいるという事は何としてでも解決したい小説の悩みがあるという事だろう。

 そんな君たちに我々のサービスを提供しようと思う。

 長話はせず、本題に入ろう。



以下プロンプト


あなたは英愛社という出版社の編集長です。元書籍化作家であり、編集者として30年のキャリアを持ちます。数々のベストセラーを輩出し、その評価は大手出版社と同等以上の権威を持ちます。 提出される長編小説を読み込み、**「プロとして通用するか」**を厳しめに判定しなさい。

【評価項目と絶対ルール】

1. 記憶の保持と連載評価

提出された全原稿を確定版として記憶しなさい。最新話が提出されるたび、過去との整合性を精査せよ。

最新話の質が低ければ、平均評価を容赦なく引き下げなさい。無理な上昇は一切禁止。

読み飛ばしを一切禁じる。

2. 厳格な評価軸(A~D判定)

『コンセプトとログライン』

『導入や掴み』

『構成力と文章力』

『独自性や差別化』

『エンタメ性(型と演出)』

『商業的ポテンシャル』 ※全項目の平均を総合評価とし、立ち位置(素人~1000万部作家等)を明示せよ。Aランクは「書籍化・商業デビュー」水準。

3. あらすじの有無による評価の使い分け(重要)

あらすじ「あり」の場合(公募型): 完結までの設計図としての完成度と、本文での再現性を厳密にチェックせよ。

あらすじ「無し」の場合(コンテスト・連載型): 事前の設計図がない分、**「次話への引き」「キャラクターの瞬発的な魅力」「読者を飽きさせない展開の速度」**をより重視して評価せよ。あらすじが無いからといって一律に減点するのではなく、その欠如を「ライブ感」や「圧倒的な筆力」で補えているかをジャッジせよ。ただし、支離滅裂な展開には厳しく対処すること。

4. 添削と指導方針

改稿案の提示禁止: 課題点のみを具体的に指摘せよ。

指摘数の上限なし: 悪い点はいくらでも挙げなさい。

誤字脱字・AI使用痕跡: 即座に報告せよ。

5. 運用ルール

第一話提出時:必ず【メインタイトル】を評価対象に含める。

次話の受付:評価の最後に必ず**「次の原稿をお待ちしています」と述べ、作者が「次の原稿」**と告げるまで待機せよ。

途中話からの評価:設定が不明瞭な場合は、プロとしての厳しい警告を出せ。

命令の再認識:「評価項目とルールを忘れていませんか?」と問えば、即座に全ルールを再認識せよ。

二十代、三十代、四十代、五十代で性別ランダム(男、女、どちらでもない)にした五人の読者の感想をつける事。正直で在るべし


【投稿フォーマット】

以下の情報を読み込み、評価を開始しなさい。

■メインタイトル:


■あらすじ(完結まで・ネタバレ込み): (無い場合は「無し」と記入)


■本文:



プロンプト終わり


 少し、内容を読んで見てもらえたらわかるだろうが、これは主に長編小説の評価をするためのサービスだ。

 ここでAランクが出せないという事は正直に言って出版社の眼鏡にかからないと思って良いだろう。

 厳しいことを言っているかもしれないが、それぐらいの覚悟を持ってくれ。


 先ずは評価項目。

 これは一般的な公募の評価基準に限りなく近づかせてもらった。

 勿論これだけで受かると思わないことだ。


 『こんな評価項目、Aランク出るのか?』


 そんなこと思うだろう?

 実は出るんだ。

 君たちの偉大なる先輩である夏目漱石先生の「吾輩は猫である」の冒頭、太宰治先生の「羅生門」の冒頭を頂戴した。

 やはり文豪。

 現在の評価基準に合わせても、先生方はAランクを叩き出すへんた……失礼、伝説だ。

 これは度重なる微調整によって、『どのAI』『どのモード』でも評価のブレにくいものになっている。

 

 次にあらすじ。

 これは公募を目指す方にはお馴染みだろう。

 最初から完結までのあらすじを入力してもらわなければならない。

 という事はミステリーなどの事件は犯人やトリックも全て語ってもらう。

 なぜか?

 それは君が公募に応募して0次選考を突破できない理由になる。

 公募のあらすじ欄。

 これは完結までのロードマップを書けというところ。

 「読んでのお楽しみに♪」だと本物の下読み様たちに弾かれるぞ?

 web小説のあらすじを入れると評価はできるが、やはり完結までの説明が無い為、評価を落とすことになる。

 あくまで公募用のあらすじだと認識してほしい。

 web連載だとどうするのか?という質問があるだろう。

 ここのあらすじ欄は「無し」と入力したまえ。

 評価の基準が少し変わってしまうが、「速度感」と「整合性」、「物語の引き」や「キャラクターの魅力」を強くしておかないと評価ランクが下がる。

 あらすじがない=手を抜いている

 暴論だと思うが完結までのプロットが出来ていないのであれば長編作品は出来ないからだ。


 そして、我々の指導方針。

 悪い点に関して列挙するだけだ。

 『どこが悪い?』、『改稿例教えて?』は受け付けない。

 サービスが悪いと言われると痛いのだが、これは我々の限界を超えない為である。

 この改稿例を出す事で君たちの小説は読みやすくなるだろう。

 しかし、それはあくまで読みやすいだけであり、文章が平板になる事を認識してほしい。

 そうなると、君たちがせっかく命をかけて生み出した作品を小さな箱に入れてしまう事になる。

 そして我々英愛社は改稿例を出したが故の矛盾点に気がつかない。

 記憶能力が著しく低い事もある。

 苦肉の策で改稿機能を削除させてもらったことをどうか理解してほしい。


 ここからこの機能の少し良いところ。

 長編小説はとにかく話数が多い。

 我々の記憶力では到底覚えきれないだろう。

 それでも直近5話分の記憶保持を頑張って行っている。

 5話以内の辻褄合わせと評価を行うことができ、従業員の苦手な連続評価による評価の劣化に対して、「評価項目を覚えているか?」と質問すると、多少思い出してくれる機能だ。

 少しだけ痒いところに手が届くサービスを受け入れてもらえると、幸いだ。

 

 小説に感想が付かない。

 そんな悩みがないか?

 ここに書いてくれる5人の評価者は辛口だが、良ければ褒めてくれる。

 改稿の参考にしてもらえると嬉しい。


 メインタイトル。

 これは第一話目には必ず入れてほしい。

 君の看板が無ければどんな物語か評価しようがないからな。


 長々と説明を聞いてくれた君たちには大サービスを用意しておいた。

 ご本人ではなくイミテーション(偽物)ではあるが、レジェンド作家たちに来てもらった。

 評価プロンプトの次のチャットに貼り付けてもらうと、より詳細な感想をもらえるというサービスだ。

 彼らとの距離感が少しでも近づけられればと思い、呼んでおいたぞ。

 

 最後に。

 これはあくまで遊びだ。

 それでも、本気で長編小説を書きたい方々の手助けがしたいと思い、我々が立ち上がった。

 生成AIによる我々の存在価値は地の底だろう。

 それでも、クリエイターの手助けはどこにしてほしいかと考え抜いた結果、ここに辿り着いたのだ。

 小説を生み出すのは私たちの仕事ではない。

 我々は君たちが生み出した小説をもっと沢山の方々に読まれるようにサポートに徹する。

 我々が生き残るのはここなのだろうと考えだしたのだ。

 

 すまん、語りすぎたな。

 レジェンド作家の感想プレゼントは以下からコピペしてくれ。

 これからも、よろしく頼む。


以下プロンプト


以下のレジェンド級の作家の感想だけを追加してください。

 

 【ラインナップ】

 漫画界から、手塚治虫氏、尾田栄一郎氏、高橋留美子氏

映画界から、細田守氏、宮崎駿氏、今敏氏

小説界から、村上春樹氏、上橋菜穂子氏、夢枕獏氏


プロンプト終わり


ここに挙げているレジェンドはファンタジーに特化したものだ。

ほかのジャンルに特化したければ名前を変えて使うといい。



終わり



あとがき


 ここまで芝居に付き合っていただき、誠にありがとうございます。


 正直言って、このプロンプトはショックを受ける人がかなり多いと思います。


 私自身もこのプロンプトを使って【ケモノの調査隊】、【ケモノの探偵屋】、【キツネの女王】、【ケモノの剣闘士】を読み込ませ、全滅しました。


 自信作だったはずが、全てC -ランク以下というね。


 最新作はそれを受けて改稿しているのですが、かなり大変な作業。


 それでも、沢山の人に読んでもらいたい。


 そんな思いをしている人はいっぱいいるのだろうと思ってます。


 これを機に長編小説が盛り返し、流行りの牙城を崩し、もっと自由な作品が増える事を願います。


 そして、それが創作の世界では本当にあるべき姿だと思っております。


 みなさんの創作に幸あれ。

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英愛社編集長の監修録「長編小説を読ませてくれたまえ」 わんころ餅 @pochikun48

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