晴れのち雨。

黒羽冥

第1話晴れのち雨。

『おお………今日はめっちゃ天気がいいなあ』


そう言いながら空を見上げている俺。


『ねえ………今日って雪予報もあるみたいよ……傘持っていった方がいいわよ?』

『あ………ああ……………そうだな。』


俺はそう言いながら傘を手にしようとする。

だが…………。

俺は傘を手にしようと傘立てに手を伸ばそうとする…………だけど…………。

どうしてもその手を止めてしまう。


『…………………これ………傘……………なのか?』


俺の目の前には傘立てがある。

そして傘立ての中には傘が数本並んでいる。

だけど……………俺の手はそこで止まってしまう。

そう………それは傘と呼ぶには見た目に違和感ありありで、取っ手部分が太い一本が混ざっていた。


『これって……人間の足………じゃねえのか?』


でもどういう訳か……俺は傘………いやその足?に手を触れようとしている………そして俺が取っ手部分に触れた瞬間…………何故か毛の様な物に触れた感覚…… すると傘の取っ手部分がぷるぷると震えていた。


『これは一体……………………なんなんだ………?』


俺は傘の肌色の取っ手部分を掴もうとする。

その時。

ビクンっと傘の取っ手部分が震える。

俺の手には毛と温かな肌に触れたような感覚を覚える。

なんだこれは……あまりにも気持ち悪いではないか。

俺の手には汗のようなベトベトする肌のような感覚が残る。

俺は意を決し………傘の取っ手部分をグッと掴む。

そしてゆっくりと傘を引き抜いていく。

気持ち悪い感覚に堪え……引き抜いていくと………………やがて傘の部分が見え始めて来る。

それは薄茶色の紙で出来た傘の部分が見えてくる。


『おおっ………………これはまさか……………。』


そして俺が一気に傘を引き抜くと………………。

それはまさかの『から傘お化け』だった。


『うおおおおおーーーーーーーーーっ!!??これは!!!?????』

俺はハッと目を覚ます。


『はあはあ…………………そうか…………そりゃそうだよな………………夢だろ夢に決まってる。』


だが俺は嫌な予感を感じ…………。


傘を持っていく事に悩む。

そして十分後。

俺はあの夢を思い出し………………………傘を持っていく事を諦めた。


『やはり天気がいい方が…………………いいよな。』


帰りにずぶ濡れになった事は言うまでもない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

晴れのち雨。 黒羽冥 @kuroha-mei

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画