第13話 Sランク依頼本格始動と仲間増加、リオとの因縁深化


朝のカルナスは澄み切った青空に包まれ、町は活気であふれていた。

川谷ゆうじはSランク依頼を目前に、胸を高鳴らせながらギルドの広間に足を運ぶ。


掲示板には、新たに「山岳地帯に出没する魔獣討伐」の依頼が貼られていた。

報酬はSランクとしては平均的だが、成功すればギルド内での評価はさらに上がる。

「これは……挑戦しがいがあるな」

ゆうじは小さく拳を握る。


ギルド広間で、サフィアと顔を合わせる。

「今日の依頼も危険よ。でも、二人ならきっと大丈夫」

微笑むサフィアに、ゆうじは力強く頷く。

「はい、しっかりやります」


今回の依頼には、もう一人の仲間が加わることになっていた。

Cランク冒険者のリーナ・フェルク。

彼女は回復と補助魔法に優れ、戦闘での支援能力は高い。

「よろしくお願いします、ゆうじさん」

ゆうじは軽く会釈し、三人で森を抜け山岳地帯を目指す。


道中、ゆうじは転移スキルを駆使して険しい地形をショートカットする。

Fランク時代では考えられなかった速度で目的地に到着し、仲間から驚きの声が上がる。

「……速い!」

リーナも感心した表情で頷く。


山岳地帯の谷間に到着すると、魔獣の咆哮が響き渡る。

その姿は巨大で、Dランク冒険者でも容易に近づけない威圧感を放っていた。

「ここで負けるわけには……!」

変換スキルで能力を最大限に上げ、戦闘準備を整える。


戦闘が始まると、魔獣は鋭い爪と尻尾で攻撃を仕掛けてくる。

ゆうじは転移で攻撃をかわし、石や岩を投げて注意を逸らす。

サフィアとリーナの魔法支援もあり、三人の連携は格段に向上していた。


戦闘の最中、再びリオ・ヴェルンが姿を現す。

「またお前か……今日は俺が本気で手合わせする」

ライバルの本気の眼差しが、ゆうじの闘志をさらに燃え上がらせる。


リオは剣を振るい、魔獣の攻撃を引きつけながらゆうじに挑む。

「負けるわけには……!」

転移で攻撃をかわし、変換で引き上げた筋力と素早さを駆使して応戦する。

二人の戦いは、まさにガチの一騎打ち。


魔獣の咆哮の中で、ゆうじは転移と変換を組み合わせた戦術を駆使する。

筋力を活かして岩を投げ、魔獣の注意を逸らす。

サフィアとリーナが支援魔法で後方をカバーし、戦況は均衡を保つ。


激しい戦闘の末、魔獣は倒され、谷間は静寂を取り戻す。

ゆうじは息を整え、初めてのSランク依頼の成功を実感する。

報酬のゴールドを手にし、変換スキルでさらにステータスを強化。

筋力、体力、素早さ、知力――すべてが格段に上昇した。


リオは遠くからゆうじを見つめ、悔しさと認める光が混じる表情を浮かべる。

「……次は絶対に負けない」

ゆうじも拳を握り、静かに応える。

「俺も……もっと強くなる」


帰路、三人は互いに笑顔を交わす。

仲間との絆、ライバルとの競争、スキルの成長――すべてが冒険者としての自信となる。


夜、ギルド宿で一人、ゆうじは今日の戦いを振り返る。

「転移と変換、そして仲間の支援……これが俺の力だ」

国外追放から始まった冒険者生活は、仲間との絆とライバルの存在、

そして自らのスキルを駆使した成長で、確実に前進していた。


異世界アストラリオでの冒険は、まだ序盤に過ぎない。

だが川谷ゆうじの物語は、仲間とライバル、Sランク依頼への挑戦を糧に、

確実に次のステージへと進みつつあった。

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