AIに戦力外通告された俺が、AIに小説執筆勝負を桃んでリベンジするリアル追放ざまぁ譚
kanegon
第1話 事の発端
俺は激怒した。必ず邪知暴虐のAIを倒さねばならぬと決意した。
俺はカクヨムのSランクアマチュア小説書きである。Sランクといっても上から19番目なのでランキングとは無縁で、ちまちまと歴史小説を書いて暮らしてきた。けれども、ガッツリ資料を調べて書く歴史小説のスタイルに対しては人一倍敏感であった。
そのうちに俺は、カクヨムの様子を怪しく思った。ざわついている。聞くところによると、「100%AI執筆による小説が、カクヨムのランキングで1位を獲得した」のだという。しかもAI執筆による大量投稿で、ランキングが荒らされているのだという。
すぐに、大量投稿は運営の対応で禁止された。また、AI利用についてはタグ付け推奨、コンテストではタグ付け必須となった。
しかしあくまでもそれは自己申告である。AIが書いたものか、人間が書いたものか、どうやって見分けをつけて、区別をつけるのか。
この段階に至っても、まだ俺は脳天気に構えていたのだ。
どうせAI執筆といっても、パターンが決まっている俗にいうテンプレなろう系の話でしょ。俺が書くような、資料をガッツリ調べた上で書く歴史小説はAIでは書けないでしょ。そう、思っていた。
実際のところ、雑な派閥分けをすると、なろう系のライトノベルを書く人はAIに対して慎重、いわゆる本格派の人や文芸方面の人はAIに対して肯定的のようだ。純文学の世界では、AIが本文を5%書いたと公称している『東京都同情塔』が芥川賞を受賞している。
近年のAIの進歩が目覚ましいのは厳然たる事実だ。今のAIで、歴史小説って、どれくらい書けるのだろうか。
興味を抱いた俺は、手始めに、人間である自分が書いた作品を、AI執筆であるかどうかを判定させてみた。恐らくは「AIでは書けない小説なので、AIが書いた確率は10%以下」とかいった回答が来るはずだ。
判定させた作品はこちら
↓
夢は巡るトルファンの胡旋舞
https://kakuyomu.jp/works/16818622171552270131
5000字程度の短編なので、ぜひ読んでみてほしい。その上で、AIで書けるかどうか、判定してみてほしい。この作品は、ネタ出しから本文、校正に至るまで一切AIを使用していない。
しかしながら、この作品を読んだグロッ君は、驚くべき判定結果を出してきやがった。
「AIによる執筆の確率は92%です。ほぼ全文にわたりAIの執筆が疑われます」
マジかよ!
もし仮にAIで100%書いたものがAI執筆判定されたって怒りはしませんよ。
だけど、本当にAI一切不使用の作品がAI執筆だと決めつけられては穏やかではいられない。これは俺の存在意義にかかわる問題だ。
自作をAI執筆判定されたということは、これくらいの作品ならば今のAIで書ける、と言われたのと同然である。
じゃあなんスか。「これくらいの歴史小説ならAIで書けるので、人間のあなたは必要ありません。戦力外通告です。追放です」ってことスか。
なんなのこれ。まんまなろう系追放ものの展開じゃん。
AIには量では勝てない。質で勝負すべきだ。
資料を調べた上で書く歴史小説のクオリティならば、AIでは真似できないと思っていた。その自分の考えをAIに否定されたってわけだ。
そこまで言うなら、俺とAI、どちらがクオリティの高い歴史小説を書けるか勝負してやんよ。
……ということで、唐突に始まりましたAIvs人間の歴史小説勝負。
勝負方法は、同じプロットから、どちらが、より優れた小説本文を執筆できるかどうか。
ほぼ100%AIが執筆したという形式にするためには、プロット部分が大部分人間が考えたのでは意味が無くなる。と思うので、以下のようにしました。
・プロット原案:人間
・詳細プロット:AI
・詳細プロット微調整:人間
微調整後詳細プロットを元にして、人間とAIがそれぞれ執筆する。プロットはあくまでもプロットなので、プロットから多少内容的に逸脱しても構わない。1万字上限の短編作品とする。ただ勝負のために書くだけではもったいないので、人間が本文を書いた作品は、「AI補助利用」作品としてカクヨムコン11短編部門に参加する。
人間、AIが書いたそれぞれの作品のクオリティを、AIに点数判定させる。それで勝敗を決めるけど、やっぱり人間の読者の意見も聞きたいので、読み比べてみてどちらが良かったかお気軽に意見を聞かせていただきたいです。
ここからは余談ですが。
人間が書いた文章か、AIが書いた文章か、をAIが正しく判定できるのかどうか。
気になるところなので、SNSでAI不使用と掲げている作品の冒頭部分を判定させてみました。当然のこととして他人の作品なので、どの作品なのか詳細は言えませんが。9作品判定させてみた結果。
75、80、85、65、72、85、85、85、85
という%が出ました。
あー、今のAIは、ほとんどの文章を、AIが書いたもの、と判定してしまうみたいやね。
それにしても自作の92%という高さが飛び抜けているような。
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