勇者王決定戦 ~俺TUEEEは一人だから不愉快なのであって、登場人物の大体が俺TUEEEなら問題ないのではないか?
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プロローグ~神託の勇者の円卓~
その部屋は壁が黒で床が白、そして一つの円卓と燭台だけが置かれた質素な作りだった。そこに六人だけいる。
「別に大したことではないから、初めに言っておきます」一呼吸おいてその場において、一番歳が若い赤い色のヒーロースーツのような鎧を纏い背中に剣を携えた少年は言った。
「僕は小国バルガザルムスの1000年に一度しか生まれないとされる、神託の勇者です。覚悟の勇者 モルト、僕はこの無益な争いを止めたくて小国から皆様方に会いに来ました。」円卓の机を強い力でつかみながら少年は言った。少年の目には熱くたぎるような闘志がめらめらと燃え滾っている。
「争い?それは大変なのです。私は、ここにいる方とお友達になれるのかと思って、妖精王国を出てはるばる来てしまったのです。」幼女のような見た目をしてコロポックルのような服を着た少女は、こほんこほんと、わざとらしい咳をした後、
「私の名は妖精王国ヴェルディ 第一王女ダイヤモンド・ブリザード私は一応神託だか、なんだかの勇者らしいのです。よろしくオナシャスなのです。ちなみに趣味は生きることなのです。実はこう見えても私一億年と一千四百年ほど生きているのです。マジ私SUGEEEなのです」冗談を言うように彼女は言った。
「俺はここにいる奴ら全員ぶっ倒したら、俺の国の王様が魔族をぶっ殺していいって聞いたからよ、魔王をぶっ殺すついでに勇者を殺しておくかって算段よ、どうだ頭いいだろ」赤いメタリックが目に眩しいサイボーグのような体つきの生物は自身の頭部のこめかみにあたる位置を人差し指でトントンとつつきながら言った。
「名前は何というんです?」大胆な宣戦布告にも動じず真っすぐな視線を向けてモルトは聞いた。
「名前?確かレッゾだったかな?まあ名前なんてどうでもいいだろ、一応俺も神託の勇者ってやつらしいぜ。どうだすげえだろ。おれTUEEE」
⠀_\__/_おれTUEEE
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「次はわたくしですかね」声を聴いただけでわかる気品を漂わせながら、モルトより一回り程年上の白髪でロングヘアーに白いワンピースを着た女性がシルクのような滑らかな声を発した。どうやら、ブリザードがモルトの右隣りで、そのブリザードの右隣りがレッゾだったためかモルトから時計回りに自己紹介をしていくようだ。
「私は大征帝国 ローズの神託の勇者 茨のローザンテこの機会に名前だけでも覚えてもらえると幸いです、私は自分のことが強いだなんて思いません。」ローザンテの自己紹介はとても短いものだったが、簡潔に伝えるべき箇所だけをかいつまんで話しているという感じがする。開示する情報を絞っているともいえるのかもしれない。
「次は僕かな、水の大国 ミミから参りました名をクオト・エラト・デモンストランドゥムと申します。一応言っておくと僕も神託の勇者です。別名を証明の勇者と申します、僕は自分のことはTUEEE方だとは思います」つづいては、優しそうな見た目でこちらも白髪そして水色の瞳を眼鏡の奥に光らせた、青年だった。こちらは情報絞っているという感じはしない。心のうちに眠る自信を感じさせた。
続いては黒いローブを着た性別不詳年齢不詳の人物だ。その人はしゃべり始める。
「〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 〇〇〇〇〇〇 〇〇〇〇・〇〇〇〇」まったくわからない、聞こえないのではないまったくわからないのだ。だが彼?彼女?のことはここにいる全員が知っていた。忘れじの勇者、先の魔王軍との戦いにおいて、六大魔王 カナルサンド直下の魔王軍四天王から武装王国ウェルカム・ヘルをたった一人で防衛し、魔王軍四天王の内二名を生死不明に追い込んだ。現代最強と言われている正体不明の勇者。
「これで全員の自己紹介は大体済んだね」クオト・エラト・デモンストランドゥムと名乗る青年が話を進めていく。
「それじゃあ始めようか、誰が魔王を殺すのかの会議を、」淡々とクオト・エラト・デモンストランドゥムは事実だけを述べる。
「魔王を殺すのは俺様だ、それを阻むんなら相手が誰だろうと殺す。それが神託の勇者であってもな。」
「うん!僕もおおむねレッソ君の意見には賛成だよ、話し合いで分かり合えないのなら殺しあうしかない、話し合いで分かり合えるんだったら、この世に魔族なんてものはいないわけだしね」
「おい優男、俺の名前はレッゾだ、俺が間違えるのは別に構わねえ俺だからな、でも他人に間違われるとイラつくんだよな、」頭をポリポリと掻くレッゾは声を数段低くしていった。「殺すぞ」
机をたたく音が聞こえる。この場で一番歳が若いモルトだ。
「おかしいですよ!勇者同士で争い会うだなんて、それも千年に一度しか生まれないと言われる、神託の勇者同士で争うなんて無意味を通り越して、それは魔王が世界を支配しようとする以上の災害になりえます」年相応の高い声を響かせながらモルトは言った。
「別にいいんじゃないですか?言い伝えでは、千年に一度だけ生まれるとされる勇者の中の勇者、神託の勇者古くは、四千年前にまでさかのぼる、その初代神託の勇者 ボルシャックは六大魔王総てを相手取り、三日三晩の戦いの末闇に支配された世界に太陽をよみがえらせたという。この言い伝えが本当なら誰が残っても世界ぐらい救えますよ、争いたい人は勝手に俺TUEEEしてればいいんじゃないですかね」あきらめたように彼女は言った。
「自分だけが残ってもということですか?」そうモルトに問われたローザンテは微笑むばかりであった。
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