偶像の神様

五十嵐 あき

第1話 出会い

神様は崇拝するもの、依存先だと思う、救いであり、救済のもの宗教的な考えだけど真の神というより現実にありえる神はそんなものだろう、そういう風に宗教などができている、そして宗教に興味などにがなくとも神はいる。

それは人で異なりそれはアイドルであれ、恋人であれ、家族でもありえるもので、尊いと思い失いたくなく依存し愛す存在である。

私の神様はアキくんであった。

アキくんとは15歳の時に出会った、まだ暑い日がある秋に私はなり損ないの神様を見つけた。



アキくんは昼間の公園で一人でベンチで寝ていた、ただ目を閉じて寝転がっていた、それを見て惨めだと思うよりも可哀想と思うよりも何故と疑問に思うよりも、不似合いだなと思った。アキくんはすごく綺麗であった、とてもとても綺麗な目鼻立ちをしていた、そんなものが公園で寝ていること自体が不釣り合いなことであった、その不完全な存在をすごく綺麗だと思った、その不釣り合いさ、不完全さ、を綺麗で愛おしいと思った、それがアキくんに抱いた初めの感情。

私は躊躇いなくアキくんに声をかけた

「なんでこんなところで寝てるの?」

「眠いから」

端的な答えだった、理由には当たり前すぎたが普通なら眠いなら家で寝ろなどと思うと思う、でも私はその瞬間`家がないのだ`と思った、何故かはわからない、私はそう思った。

隣に座って言った

「お腹が減ってたら今からコンビニ行こう、寝たいならうちおいで、親とかいないから」私は無駄なく端的に言った、アキくんは長々話されるのは嫌いだと勝手ながら思ったから、アキくんは黙って起き上がってコンビニっと小さな声で言った気がしたのでコンビニに連れて行った。アキくんはコンビニでしゃけのおにぎりと水だけを差し出した、これでいいのかと何度聞いてもいいと言った、すぐに会計を済ませて家に一緒に歩いて帰った、

「名前なんていうの」

「アキ」

「何歳なの」

「高校2年生」

「そっか、もう少しだからね」

「ん」

家についてアキくんは部屋の端にちょこんと座っておにぎりを黙々と食べた、アキくんは日常的なことにとことん不釣り合いであった、ベンチやおにぎりそのありふれた日常の当たり前に見るものたちは綺麗で特別なアキくんの前ではとことんおかしかった。

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偶像の神様 五十嵐 あき @riou1220

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