想像の国のゼンパンク
Kikuchi
プロローグ
その紫色の
どこから来たのかも、どこへ向かうのかもわからない。
ただ、気が遠くなるほど長い時間、無限の空間の中を流れ続けていた。
「それ」は、たくさんのことを経験した。
無の中で
ある時は青い空の下で笑い、ある時は果てのない銀河のどこかで一生を終えた。
幸せも悲しみも、何も感じない静寂すらも、そのすべてを知っていた。
もう、満ち足りているのかもしれない。
そう思った瞬間だった。
静寂の中で、「それ」はふと揺らぎ、音もなく分かれた。
まるで、自らの意思であるかのように。
まるで、決められていた運命であるかのように。
紫の塊は、赤と青のふたつに分かれた。
生まれたばかりの二つの光は、まっさらな心で宇宙に目を開いた。
過去の記憶も、数えきれない旅の記憶も、もう何も持たない。
ただ、おぼろげに感じるものがある。
いつか、どこかで、また巡り逢うのだろう――。
そう確信するように、二つの塊は、静かに宇宙の波に流されていった。
次の更新予定
2026年1月16日 20:00
2026年1月23日 20:00
2026年1月30日 20:00
…
想像の国のゼンパンク Kikuchi @kikuchi_story
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