宿屋の皿洗い少女は、伝説の「魂力」の持ち主でした ―霊狼を連れた捕吏が、私の隠れた才能を見つけ出すまで―

二兎

第0話 プロット

霊力とは、人間界と「霊獣界」――

無数の不思議な生命が息づく異界とを結ぶ絆である。


霊力を持つ者は、その力を用いて霊獣を

**「召喚」**し、

**「魂を契約」**することができる。


魂を一体化させることで、

共に戦う相棒を得られるだけでなく、

主となる者自身にも強大な潜在能力がもたらされる。


たとえば、

**「風猿」**と魂を契約した者は、

風を操る力を得るかもしれない。


霊力はまた、霊獣の肉体を強化し、

傷を癒すことにも使われる。


このため、霊力を持つ者は

名門一族、修練門派、各種勢力から

常に注目され、鍛え上げられる存在となるのだった。


静かな農村の一角。

十二歳になったばかりの少女――

ムーランは、

祖父と祖母に大切に育てられながら、

慎ましく穏やかな日々を送っていた。


少し天然で、ぼんやりしているところはあるが、

その心は優しさと誠実さ、

そして育ての親である二人への

深い感謝で満ちている。


しかし――

この平凡な日常の裏には、

ほとんど誰も知らない秘密が隠されていた。


実はムーランは、

かつて栄華を誇った

ムー一族の直系の血を引く存在だったのだ。


物語は数十年前に遡る。

彼女の祖母は、

高貴な身分を捨て、

愛する農夫と駆け落ちし、

一人の娘を産んだ。


だが運命は皮肉だった。

その娘もまた母と同じ過ちを犯し、

若き書生と関係を持ち、身ごもってしまう。


そして赤子が生まれたその日、

二人はすべてを捨て、

より良い未来を求めて都へ向かい、

二度と振り返ることはなかった。


――その捨てられた赤子こそが、

ムーランだったのである。


今のムーランは、

自らの出生の秘密を何も知らない。


だが、彼女の内に眠る霊力は

すでに目覚めの時を迎えつつあった。


そしてその瞬間が訪れたとき――

彼女の静かな人生は、

永遠に変わることになる。


四大霊界王国

1.東方・木霊王国

位置:東

特徴:

ムーランの故郷。

最も温暖で肥沃な大地を持ち、

誰よりも早く朝日を迎える国。


深い森、豊かな河川、

美しい谷が広がり、

人々は農業や園芸を生業とし、

自然と深く結びついて暮らしている。


霊薬草や霊果の産地として名高く、

霊獣は植物系、野獣、昆虫型が多い。

四王国の中で最も平和で素朴な国。

王都:花都


2.北方・鉄塞王国

位置:北

特徴:

氷雪に覆われた厳寒の地。

険しい山岳と氷原が広がり、

国境には堅牢な要塞が築かれている。


住民は忍耐強く、規律正しく、

戦闘に長けることで知られる。

最高級の鉄鉱石と武具の産地。


霊獣は

白熊、氷狼、雪虎など、

圧倒的な力を誇る寒冷地系が主。


王都:黒鋼城


3.西方・岩砂王国


位置:西

特徴:

夕陽が沈む大地。

乾燥した高原と砂岩の山脈が連なる。


かつては鉱山と宝石で繁栄したが、

今では古代都市の遺跡が点在する。


人々は精霊や魂を信仰し、

風と土の力を求める修行者が集う。


霊獣は

爬虫類、猛禽、乾燥地適応型が多い。


王都:風天都


4.南方・蒼海王国

位置:南

特徴:

果てしない蒼い海に囲まれた海洋国家。

港町と群島が無数に存在する。


航海術と交易の中心地であり、

海産物、真珠、造船技術で名高い。


霊獣は

巨大な海亀、霊鯨、幻海馬など

水属性が主流。


王都:真珠海城しんじゅかいじょう




霊獣のランク制度


1.力のランク

霊獣の現在の強さを示す指標。

全8段階、各段階に

初期・中期・後期が存在する。


成長方法:

霊獣や魔獣を討伐し、霊核を吸収

霊力濃度の高い場所での修練

霊薬・霊果・天材地宝の使用


2.血統ランク

霊獣の潜在能力と上限を決める。


第1位階:野生霊獣

一般的で初心者向け。


第2位階:属性霊獣

元素を操る希少種。


第3位階:太古霊獣

古代の血を引く伝説級。


第4位階:天霊獣

神話に語られる存在。

世界の運命を変える力を持つとされる。



霊獣と契約するための重要な法則

1.最初の霊獣の獲得方法


召喚契約

霊力で異界の門を開く。


現界契約

人間界の霊獣を制圧、または縁で結ぶ。


2.複数の霊獣について


条件:

極めて高い霊力が必要


理由:

霊獣は常に主の霊力を消費するため、

無理は双方の成長を阻害する。

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