第54話 刺客の正体
朝の光が
王都の屋根を
柔らかく
照らしていた。
しかし、
ギルド周辺は
静かでは
なかった。
昨夜、
包囲を
凌いだものの、
新たな気配が
迫っていた。
「……来る」
アレンは、
屋上から
路地を
見下ろす。
黒い影が
建物の影に
隠れながら、
ゆっくりと
接近していた。
「……刺客だ」
レオルが、
低く
呟く。
影は、
前回よりも
少ない。
だが、
威圧感は
圧倒的だった。
「……誰だ、
あの魔力」
アレンは、
拳を握り、
体に魔力を
巡らせる。
強化。
回復。
警戒。
※強化魔法
→ 反応速度・筋力・耐久を
瞬間的に向上させる
ヒーラー用補助魔法
証言者は、
怯えながらも
アレンの
横に立つ。
「……大丈夫、
俺が守る」
アレンの
言葉に
男は少し
勇気を
取り戻す。
影は、
路地の角を
曲がり、
刃を
構えた。
アレンは、
魔力感知で
微細な
動きを
捉える。
「……直接狙いか」
レオルが、
短剣を
構える。
アレンは、
微弱な攻撃魔法を
展開し、
牽制に使う。
攻撃ではなく、
相手の動きを
制限するためだ。
影は、
一歩、
また一歩と
前進する。
「……守る側だ」
拳を握り、
意識を
研ぎ澄ます。
証言者を
守りつつ、
屋根伝いに
安全圏へ
誘導する。
刃は、
寸前で
空気を
切るだけ。
「……焦るな」
レオルが、
肩越しに
囁く。
アレンは、
微弱な強化を
重ね、
反応速度を
さらに上げる。
証言者の
足が止まる。
「……大丈夫、
前に出て」
声に
従い、
男は
慎重に
歩を進める。
影は、
一瞬
動きを止めた。
「……狙いは、
俺か」
アレンは、
小さく
頷く。
屋根伝いに、
再び
前進を開始する。
「……牽制だ」
直接戦闘は
避け、
守ることに
全力を
注ぐ。
影の一つが、
屋根の端から
飛び降りる。
刃が
迫る。
アレンは、
咄嗟に
体をひねり、
避ける。
「……守れた」
微かな
安堵。
だが、
新たな刺客は
影だけでは
なかった。
遠くの建物の
上から、
強大な
魔力が
放たれる。
「……誰だ」
アレンは、
魔力を
最大化する。
未知の
存在。
刺客の正体は、
闇の魔導士だった。
黒衣に包まれ、
魔力が
渦巻いて
いた。
「……これが、
新たな脅威か」
拳を握り、
全身を
強化する。
証言者を
守りつつ、
新たな刺客を
観察する。
夜明けの
王都に、
平穏は
装われて
いたが、
戦いの影は
確実に
迫っていた。
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