はなちゃんとななちゃん

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はなちゃんとななちゃん


はなちゃんは悲しんでいました。

大好きな本の話をみみちゃんに話をしていると

みみちゃんが「難しい」と言って

「まぁ、好きなんだね」とまとめられたことが

心の中に残っていました。


けれども、はなちゃんは

みみちゃんと一緒に話をしていて、楽しかった頃のこと

お話しをわぁっと聞いてくれたり


2人で「そうだね」とけたけた笑っていた頃のことを思い出して、気のせいだったかな。

みみちゃんの体調が悪かったのかな

おもしろくなかったかな

わたしといて楽しくなかったかな

わたしのことを嫌いになったのかな


と、ぐるぐると思いながら

お家まで歩いていました。


ふと、黒バラさんが

「みんなと仲良く。なんて欺瞞で、大嘘。

そりの合わない人もいるし、あう人もいるのよ」


と囁き


白いお花が

「時間が解決してくれるかもよ。楽しかった頃を思い出して」

とそよそよと伝え


大きな木は

「大切な自分の心を守るのがいいよ」

とぽつりと呟き


黄色いお花は

「きっとあう人もいるし、相手のことも少し様子をみたら」

と撫でていくように伝えてくれます。


みんなの言葉にはなちゃんは、嬉しく思いながらも

心の奥にはポッカリと穴が空いたように

冷たさを感じていました。


分かれ道を通ると、バッタリななちゃんと会いました。

ななちゃんは人気者で、いつもたくさんのお友達と一緒にいます。


ななちゃんが声をかけると、たくさんお話しをしたくなって

いつの間にか、ななちゃんはたくさんの人に囲まれています。


はなちゃんは、ななちゃんを見かけると

すごいな。素敵だな。と感じていました。


ななちゃんは、はなちゃんをみかけると

すごいな。素敵だな。と感じていました。


ななちゃんは、はなちゃんと目が合うと

「はなちゃん、こんにちは。帰り道が同じ方向だね。

一緒に帰ろう」と声をかけてくれました。


「ありがとう」と伝えると、とても嬉しい気持ちでいっぱいになりました。


歩きながら、ななちゃんが「言いたくなかったらいいけど、今日何かあったの?」と聞いてくれて


はなちゃんは、みみちゃんとのこと

黒バラさんが言ってくれたこと

白いお花さんが言ってくれたこと

大きな木が言ってくれたこと

黄色いお花が言ってくれたことをお話ししました。


ななちゃんは、ずっとはなちゃんのお話しを聞いていて

「はなちゃん、大丈夫だよ。

黒バラさんも、白いお花さんも、大きな木さんも、黄色いお花さんも

言ってくれる言葉は違っても

みんなはなちゃんのことを大切に思って伝えてくれた

温かい言葉だね。

すべてをわかろう。受け入れよう。としなくても

自分のためにかけてくれた、あたたかさを受け取ったらいいんだよ」


ほら、一緒にやろうと

胸のところに手をあてて、じっくりと

黒バラさん、白いお花さん、大きな木さん、黄色いお花さんの言葉を思い出して、胸の奥にしまっていきます。

1つ1つがほわっと暖かな言葉で胸の奥に染み込んでいきます。


ありがとう

ありがとう


1つ1つの言葉に伝えていくと、ふっと力が抜けていきました。


「ななちゃん、ありがとう」


はなちゃんが目を開けると、ななちゃんは微笑んでいました。


「ねぇ、はなちゃん。

確かにみんなと仲良くなれないかもしれないし

一緒にいても、嘘をついていたり

違うことを考える人も、いるかもしれないと思うの

でも、わたしは人といるのが楽しいし

話をしてくれて、聞くのも好きなの

はなちゃんのお話も「そうなんだ」って感じるし、ただそれだけなの。

嘘をつている人は、嘘をつくのが好きっていう魅力があって

違うことを考える人は、色んなことを考える魅力があって

人を貶す人は、人を貶す魅力がある

ただ、それぞれの魅力が「そうなんだな」

「そういう考えがあるんだ」と感じているだけなの」


「そうなんだね。わたしは、ななちゃんがみんなと仲良しだなと思ってみていたよ」

「そうなんだね。わたしは話をしてくれる人の話を集中してきいて

「それって、こういうことなのかな」って想像して、お話しするのが好きだってだけだったの。

でも、はなゃんが仲良しだねっていってくれてうれしいよ。

だれかと一緒にいるのってたのしいからね」


2人で「ふふふ」と笑いながら、ななちゃんとはなちゃんは歩いていました。

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