NMD=No MP Dayだって!? 節約ミッション毎週開催、職業『主夫』の俺は今日も特売に挑む!

ツキノ

第1話 主夫って何だ

「主夫…?

何ですか、それ…?」


俺はかなり困った顔で鑑定士にそう尋ねた。


「さぁのぅ?

たまに珍しい職業はおるもんじゃが…

主夫は聞いた事無いからのぉ…


分からん!」


鑑定士は超適当な返答をした。


「そんな…!

もっとちゃんと鑑定してくださいよ!」


「あのね、職業鑑を待ってるのは君だけじゃ無いのよ。

諦めて帰りなされ。」


鑑定士は無情にもそう言った。


職業…主夫…!?

いや、ならばかろうじて聞いた事はある。

要するに、亭主に養ってもらって家事と育児などをする女の人の事だ。


でも、俺は


いや、訳がわからん!


なんか、戦闘系でも商売系でもモノづくり系でも無さそうだし…

やばい…

俺の人生…

詰んだかもしれねぇ…


あ、俺の名前はエース。

動揺し過ぎて名前の紹介も忘れてしまっていた。


18歳の誕生日のこの日、職業鑑定をしたのは良いのだが…

鑑定結果の職業は『主夫』…


しゅふ…

しゅふ…?


一体、何なんだよー!


俺は途方に暮れたつつも、村の掟に従い、"職業を得た次の日から独り立ち"しなくてはならなかった。


あぁー…!

前途多難とはまさにこの事だ!


そう思いながら荷造りを済ませた。


次の日、馬車に乗り村を発った。


馬車に揺られながら考えた。

職業により、普通はスキルや魔法、技なんかが習得出来たりもする。

まぁ全ての職業がそうとは限らないが…


スキルが現れたら、目の前に文字が浮かぶらしい。


まぁ、無いだろうな…


俺は馬車の中で今後の生活費を稼ぐ手段を考えながら、静かに目を瞑った。


その時!

目の前に文字が現れた…!


嘘だろ!


しかし、それは…


【節約ミッション開催!】

【馬車代を節約せよ!】


は…?

節約ミッション…!?

なんっじゃ、そりゃ!


俺は突っ込まずにはいられなかった。

どうも、かっこいい系のスキルでは無さそうだ。


しかも…

馬車代を説明しろ…?

いやいや、ここから隣街って歩いて5時間とかよ!?

無理だろ!


しかし、その時馬車が止まった。


「いやぁ、すまんけど、誰か1人降りてくんねーか…?

馬が疲弊してて、この人数じゃ目的地まで辿り着けねぇんだよ。」


馬車の御者が言った。


えぇぇぇぇぇ!?


「あ、そこの兄ちゃん!

あんた降りてくれ!」


「な、何で俺なんですか!」


しかし、みんなから降りろの視線が突き刺さる。


俺は馬車を降ろされてしまった。

もちろん、馬車代は取らないとの事。

いやいや、そんな問題じゃねーだろ!


俺は徒歩で隣街に向かう事になった。


「くそぉ!

何で俺がこんな目に!」


俺は文句を言いながらも、足を動かしていく。

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