黄色いマカロン〜私を彼女にしてみない?〜
紅夜
第1話《檸檬味のマカロン》
一目惚れってあると思う?
あたしはそんなことすら考えたことなかった。
大好きなものはゲームやおしゃれ
それに甘い物があればそれだけで満足で
一目惚れも好きな人も無縁な16年間だったのに。
『いらっしゃいませー』
『あ!あった!この黄色のマカロンください!』
あたしは今一番行きたかったマカロンが美味しいという
特に檸檬味のマカロンが絶品だという
隠れ家的なカフェを放課後苦労して探して
カフェに入るとさっそく残り1個のショーケースなかの
マカロンを指さした
『こちらを』
その時、あたしと同じ瞬間に男の人の声が重なった。
『あっ』
『あっ』
あたしはショーケースに1個残ったマカロンから
その細長いけれど節のある指に視線をうつして
隣の男の人に視線をあげた。
『あ、ごめんね。どうぞ、』
長い前髪で目元は隠れているが
鼻筋からして整っているのがわかる。
声は低くも高くもない心地よい声だと思った。
月並みながらあたしの目はハートになったし
心臓が跳ね上がるのが分かった
『いらないです!大丈夫です!』
首をブンブンふって
あたしはそんなことより気になることがあって
言葉を続けた
『それよりも!』
『なら。あの、これを一つお願いします。』
名前を聞こうとすると
その男性はサッと前を向いて
店員さんにマカロンを頼むと会計をすまして
あたしにお皿を差し出してきた。
『どうぞ』
『え?いいの?』
『ん。』
『あ、ありがとう!』
男性は口元を小さな笑みづくり
アイスカフェオレをトレイにのせて
奥の席へと行ってしまう
あたしも店員さんに甘いミルクティーを頼んで
その男の人がくれた黄色いマカロンと一緒に
トレイにのせると
広い店内のなかで直ぐに奥の席へと
直行した。
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