自分はメンタルが強いと思っていた。
勿夏七
第1話
幸せな家庭に生まれ育ったと今でも思う。
しかし、外の環境は別だった。
私はいじめられた経験が多数ある。
どれも些細な子供のいじめ。
数が多すぎるので全部は書かず「七回」自分はいじめにあったことだけ先に書く。
私がいじめと感じたものの数だから、きっと人によっては「それをいじめにカウントするのか」「ねちっこいな」と思うかもしれない。
正直多さに私もびっくりしてるよ。
まず、念頭に置いておいてほしいのが、私は自分の意思で他者に混ざらず、休み時間は読書に勤しむような人間だったことを。
話す相手には困っていなかったし、誘われれば遊ぶ程度の友人はいた。
ただ、素行の悪い者が集まりやすい学校だった。そのため友達作りの下手くそな輩が多かった。ただそれだけのこと。
許しているわけでもないけれど。
最初は私の記憶にはないが、幼稚園で。
私に気があったらしい異性からのいじめだ。
いつも私は泣いて帰っていたのだと、あとから知った。
小学生になる頃、なんとなくその男子に苦手意識があったのは、きっと奥底に眠るいじめの体験があったからなのだろう。
腑に落ちたが、一生避ける対象となるのは違いなかった。
次は小学生低学年。同級生の同性。
ずっと睨んだり口悪く言ったりと今も印象に残っている。
「何を言われたか」は忘れている。だが、すごい形相で睨まれたことだけは忘れられていない。
この時先生が慌てた様子で介入してきた。ということも覚えている。
とはいえ、「あなたと仲良くしたかったんだよ」で済まされる。
その言い分に、私はただ黙って聞いていた。
今なら、いじめてきたやつを心から友人と呼べるわけがないだろうと伝えられたのだろうか。
どうせどっちに転んでも「いじめられた」という事実が付きまとうだろうけど。
ここで少し休憩しよう。
これをいじめと呼ぶのか不明だが、鬼ごっこをしていた時のこと。
高学年と思われる異性が、遊んでいた私たちに「うるせーデブ」と言った。
その時、私は誰のことを指しているのかわかっていなかったが、遊んでいた友人たちが一斉に私を見て「○○はデブじゃないのに」と。
まるで私以外いないと言いたげなのが印象的だった。
ちなみにその時私は、体型の割にもちもちとした頬を持っており、寒かったためかなりの厚着をしてひどく丸っこかった。言われても仕方ないと言えばそうかもしれないが、その時ショックを受けてそれ以降痩せ型と言われる体型を維持していないと不安になるようになった。
「痩せてて羨ましい」という言葉は、過去の自分を思い出し少し嫌気が差す。自分の執拗さにも。
話を戻して、小学生高学年になるとランドセルの色でいじめられた。
私の時の主要色は赤と黒。他の色はほとんどない。少し違うだけでまるで悪者のような扱いだ。
今の私なら、ラノベで読んだような話だなで済むだろう。だが、子供の頃はラノベなんて読んでいなかったし、今回は取り巻きを連れた複数人からの否定。
耐えきれなくなった私は皆と同じ色のカバーをしてその場を凌いだ。
この時も先生の介入で有耶無耶に終わった。
相手を叱ることもなく、あっけなく。
私は卒業までランドセルカバーを外せなかった。
卒業後、ずっと狙っていたと喜んでその色のランドセルをもらった子がいた。
その子は特になんの弊害がなかったようだ。安堵すると同時に少しだけ羨ましく思った。
中学。同級生の同性。
同じ類の「仲良くなりたいが、素直になれずいじめた」。またかと思うもの。
何人かで集まってひそひそと。この時が多分一番下を向きいじめの主犯を無視していた記憶。
最終的に誰かのタレコミで、クラスでいじめ問題について「傍観者」の言葉に耳を傾ける先生がいた。
そのあとは一定の距離を置く程度で特に何もなく、平和な日々となった。
ここまできて、やっといじめから解放された。
小中学校と違い少し家から離れた学校。
高校はいじめられた人やすでに働いている人でも通える学校を選択。
そのおかげだろう。誰もが一定の距離を保つ。
家庭科の時、先生に「いい思い出がないから調理実習は休みたい」と言えば許可してもらえるほどだった。
代わりに家で作って写真を見せれば評価をもらえる。
ただ、「なんで来なかったの?」と言う人が少なくとも一人いたことは今でも少し申し訳なさがある。
しかし、調理実習を一緒にしようと誘ってくれた人から後日「一緒に作るなんて言ってない」と言われたトラウマがあり、手放しで登校できるほどの心は残っていなかった。
なお、過去誘ってくれた同性はランドセルの色で後日私をいじめた同性だ。
今思うとその頃から何かしら気に食わなかったのかもしれない。
ここまで経験して、自殺願望はなかった。だからこそメンタルは強い方だと自負していた。
しかし、自身ではどうにもならないことで心を砕き、会社を辞めざるを得なくなった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます