実にSFらしい機知に富んだ作品です。
そうですよね、宇宙船生まれで生まれた時から「合理化された天候」があるのが当たり前で、地球の環境を知らないのが一般化しているのであれば、こういう反応も当然ですね。
その上に深夜の吹っ切れたテンションもあれば、やりたい放題にぶっ飛んじゃっても不思議じゃありませんね。
一種の化学反応のようで、実にユニークで楽しめました。
でも会長、こういう悪戯は頼むから思い付きで行動しないでくれーッ!
下の人間がストレスで胃に穴が開くーッ!
我々の住む地球の自然を、新たな視点から見つめることのできる本作。
本作を読めば、多角的な視点を持つことの面白さを発見できること間違いなしです。
超長距離星間移動船「プレアデス」で生まれ育った高坂リセは、突如会議に呼び出された。
合理的に「作られている」プレアデスの天気が、会長によって勝手に変えられてしまったのだ。さて、一体どうしたものか?
科学の力で、船内の天気は人間の活動に適したものや、植物を育てるためのものが作られている。だが変えられた天気は、プレアデスの人々が知るものとは全く異なっていた。
本来、人間の力が及ばないはずだった、天気というもの。
だからこそ、時には恐ろしい光景を、時には夢のような美しい光景を見せてくれたのだろう。
管理された空しか知らなかった人々は、どうすることを選んだのか。
夢あふれる素敵なSF、ぜひお楽しみください。
SFならではの「夢」が感じられて、場面をイメージするとワクワクします。
リセたちは宇宙船の中での生活を続ける。そんな中で「空」を人工的に作成し、船内環境を快適にしようと調整が続けられていた。
しかし「妖怪」呼ばわりまでされる名物会長が勝手に天候データをいじってしまい、「地球」とそっくりの環境にしようとしてしまう。
非合理で生活しづらい環境だとも見えるが、それでも「本物」に近い多様性を持った天候には今まで見たことのないタイプの衝撃も備わっていた。
それで「何か」が動かされたリセたち。会長が天候データをいじった責任まで丸投げしてきたため、「好き勝手にやらせてもらう!」な状態にシフトします。
最後に出てくるイメージ。これが実際に目に出来たらどんなに楽しいだろうな、と思わされました。
こういう感じの天候データを操作できるソフト、ゲームとかでもやれたらすごく楽しいかもしれない。色々と夢が広がるイメージに満ちていて、SFでの楽しさが味わえる作品でした。