事前準備
ギルドのランクを上げに戻ってきたんだけど...
「さっきの戦いすごかったな」
「よかったら俺達のパーティーに入ってくれ!」
とのような感じに休む暇なくお誘いを受けている。
「ちょっとどいて...エレナさん。ランクアップをしに来たのですけど...」
「はい。承っています。Bランクへのランクアップっですね。」
「え、裏でCランクだと聞いていたのですけど...」
「いえBランクで間違いありません。ミルメス様からの命令です。」
「本当ですか。でもなぜ?」
「イリム様の強さがCランクを逸脱しているからだそうです。」
まさかの三級飛ばしでの合格だ。
話を聞けばB級はギルドでも上位15%程度らしい。
そのため危険な仕事も増えるが、お給料が一気に増えるのでお金には困らない。
これで金欠問題を改善できる!
実のところ薬草で稼いだお金では宿に泊まるのがやっと。
しかも激安なところでだ。
これでちゃんとした生活が取れる。
「話は変わりますが新ダンジョン発見の報酬が準備できましたのでお渡しします。」
「ありがとうございます。」
おおー、これが200万の重み...
ここの物価は安いから感覚的にはもっと高い。
「ダンジョンの依頼は明日に、攻略はその翌日となっております。攻略頑張ってください。」
「はい、期待に添えるようがんばります。」
エレナさんと挨拶をした後、今は適当に歩いている。
「とりあえず街をブラブラしようかな。後は諸々の準備ぐらい。」
できれば武器を買いたい。
“創造”で作った武器は強力だが持ち運びができない。
それに加えコストが高く僕の魔力の半分弱持っていかれるからだ。
なので武器屋の居場所を知りたいんだけど...
どこか全くわからん!いやいや人に聞けばいいだろって。
馬鹿言うな!圧倒的コミュ障の僕がそんな簡単に話せると思うな。
他の人から話しかけられたり、業務的な内容の話ならできる。
でも自分から話しかけるのは別だ。
クラスメイトのあいつが羨ましい。あいつならスルッと話しかけているに違いない。
何なら案内もしてもらっていそう。顔もいいし...
なんてことを考えつつ歩いていたら明らか武器を売っていそうなところに来た。
「こ、こんにちはー...」
店に入ってみたが店員らしき人影は見えない。
あたりを見渡すと壁一面に武器が置いてある。
剣にナイフ、レイピアやモーニングスターまである。
ん?何だあれ?
ここにあるのは4級。せいぜい3級程度のものばかりだ。
しかしその中に飛び抜けて強く美しい刀があった。
どうして異世界に刀が?
街で見かけるのはどれも直刀だった。
片刃の剣があったとしてもこのように反り返っているものは一度も見ていない。
「おや、それを気に入ったのかい?」
ふと気がつくと店の人が出てきていたようだ。
「はい。ここでは見かけない珍しい形だったので。」
「そうでしょう。これはダンジョンから出土したものですから。しかし、このような武器を扱うものがおらず、最初は高価だったものの、今では聖銀貨5枚ほどに下がってしまった...」
店主はこの剣を持ちながらどこか物悲しそうに見えた。だからだろうか
「この剣、売ってくれませんか?」
「いいのか?今まで何人もの人がこれを返却してきたが?」
「これでいいです。」
会計を済ませウキウキで刀を握る。
いやーいい買い物をした。
前世では剣道の有段者だったためこれの扱いはかなり上手い。
何なら世界大会に出場したほどだ。三試合目で負けちゃったけど...
よしある程度ダンジョンの準備はできてきたかな?
後は軽い依頼をこなしつつ、まったりしようかな。
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