エッセイ:茶色い惑星と原色の心弁当
@k-shirakawa
第1話:高校時代の母が作る茶色い宇宙弁当
私の弁当史は幼少期から続く、もはや 『SF(すごい・不思議)』の世界だった。
料理が苦手で朝は低血圧ゆえ冬眠中の宇宙生命体と化す母が作るのは、当然ながら前日の残り物オンリー弁当だった。
左半分は「白米+巨大梅干し」の清々しい日の丸ゾーン。
問題は右半分。昨夜の煮物やすき焼きが境界線も尊厳もなく『ベターッ』と広がり、通学中の揺れで弁当箱は無重力実験状態。
そして昼休み、蓋を開けると――
そこには 『茶色い惑星』が誕生していた。
白米も梅干しも茶色に染まり、完全なる「茶色い統一国家」。
小中学生の頃は堂々と食べていたが、高校生ともなると色気も出てきて、クラスで開く勇気はゼロ。
「お前の弁当、ストーリー性あるな」なんて言われたら即死である。
だから私は毎朝、剣道部の部室で早弁という秘密儀式を遂行し、昼はパンを買って『普通の高校生』を装った。
でもあの弁当のおかげで、私は強くなったと思う。
主に胃袋と精神が。
そんな訳で親と生活していた時の『食』にまつわる話題は誰よりも持っている。
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