ミリオタJKとポンコツスナイパーⅤ ~新章~
アルミ@(あるみあっと)
第1章 その少女は、魔術師を銃で殺す
第1話 残暑の教室、1人憂う少女
9月1日PM15:00、都内某高校2年A組教室。
窓際の席で肘を机に立てながら頬杖をつき、物憂げに外を眺める制服姿の少女が1人。長い黒髪が時折風に揺れる。
気温はここ数年では珍しく下がり、9月の晴れた昼下がりだというのに汗ばむほどではない。
少女は何かを見るわけでもなく、ただぼうっと外を眺めているだけだ。机の上には読みかけの開いた本。かなり古いもののようで、ハードカバーの角が削れ丸くなっている。
午前中のうちに2学期の始業式が終わった。
クラスメートは全員すでに帰宅している。
彼女には、帰っても待っている人は誰もいない。昼ご飯を作ってくれる親も、うるさい弟も。そして、帰りが遅いことを心配してくれる姉も。
「ふぅ」
彼女は小さく溜息をついた。
ふと、風が舞い込んで手元の本のページがパラパラとめくれる。
ほのかに、アンバー系のバニラに似た香りが辺りに舞った。
『パタン』と両手で本を閉じ、鞄の中にしまうと少女は立ち上がった。
そして踵を返して教室を後にした。
***
少女は2年生になってまだ登校したのは数えるほどしかない。“生きるため”、文字通りその為にほとんどの時間を費やした。そして、結果的に何度も世界を救っている。
だがそれを知っている人は、彼女の周りには今は誰もいない。
夏でもいつも羽織っている薄手のニットカーディガン。その下のホルスターに仕舞われたコルト380オートだけが、今はそれを知っている。
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