伊生式まるで役に立たない創作論
伊生仁鵜
EP1 役に立たないよこれ
ワイは基本的に、創作論というのは大家がやるべきもので、それも小説を書くのをリタイアか、セミリタイアしたくらいのタイミングで行うべきと思っているのよ。
大家の実作が燦然と居並んで、ほれこれこそが論の実証の証、ラピュタの科学力の結晶であるぞなどとふんぞり返るのが、全くもって正しい説得力と思う。
ただし、大家のみんながそれやれるわけでない。
医者に学理と臨床があるのと同じように、つまりは、医学的学問をハイレベルで行うことのできるヤブ医者と、おべんきょはさぱーりだけれど腕きき名医というのが人生それぞれであるように、作家だって自分のやっていることの理論化、言語化が上手い人と、ナガシマシゲオ型とがいると思う。ナガシマシゲオ型にも、天然でそういう人もいれば、ホントはそうじゃないけれど面倒だったり語りたくないからタネを明かさないという人もいるだろう。
というわけで、要件は絞られる。だからこそ、臨床名人としての大家が理論にも精通するというハイブリッド、かつ後進のワイらに実に優しく道を指し示してくれる意味合いの、大家の創作論なんて実にオイシイわけなのだ。
以上。創作論なら大家のやつお読みなさい。ワイはまず真っ先に大江健三郎と中村真一郎、この二人の創作論、文章論を読むべきと思う。
おしまい。
と、終わらせてしまうのは良心なのだけれど、あいにくとワイは自分の欲得で、役に立たないと銘打ち、断片的な創作論みたいなやつを書こうかと思った。
ワイのように実力のない人間の創作論もどきというのは、まあ読む人がどれほどいるかはわからんが、ある種の7級くらいの実力検定のようなものになる。
にゃるほどにゃるほどと表玄関から7級をパスする人、んなこと中二のころにゃ習得したわとせせら笑う人、いや7級ちっとキツいやというビギナーの人もいるだろう。
不出来なやつの創作論なんてそんなもんだ。だから、もしこれ読んで、当たり前のこと偉そうに書いていやがると思った人は、もっとずっとグレードの高い創作論に挑むがよろし。物書きは何を書こうと、死ぬまで高みを目指し続けるべき人間で、プロアマ関係なしに一作ごとに視座を高めていくべきなのだ。
そしてこれ重要なんだが、グレード上げたら、それまでの創作論なんて捨てちまったほうがいい。小説というのは形式があるようでないようで、あるならばそのあるものを叩き壊しやがって前進する修羅道でもある(笑) スクラップアンドビルド。これをやり続けるためには、それまでの自分の作品とともに、それまでの自分の創作論を断捨離する必要があるのだ。でないと、古典的な批評悪口である、「手癖で書いたにすぎない」という酷評が待っておられる。
まあ、怯えてもしゃあないけれど、挑んでいるか、そんなのないかは、書いたものを見ればすぐわかる。というわけなのだから、ワイの7級も、古わらじでとっとと冷笑憫笑で捨て去ってもらうべき役立たずというわけだ。
ワイ個人としては、創作論をやると、実は自分のデトックスになって、自分のレベルが上がる欲得がある(笑) この目論見でひとつやってみるというわけなのだ。
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