雨の日、家の前で子どもが立っている。
主人公を「ママ」と呼ぶ子どもを家の中に招き入れると、いつの間にか姿を消して……。
こ、これはまさかホラーでは!?
…と慄きましたが、この作品はそういうものではありませんでした。
改めて読み返せば、
食べてはいけないもの
自分から家に入れないこと
嬉しそうに着るレインコート
散りばめられたヒントは、確かにひとつの答えに繋がっています。
お題は「天気」ですが、雨から晴れになる様子は、空の天気だけに通ずるものではないでしょう。
彼が主人公のもとへ来て、何を伝えたかったのか。
それを考える時、温かな気持ちと少しの寂しさ、そして前向きに生きなければいけないなという、励ましのようなものを感じます。
オススメ致します。
雨の日に玄関前に佇む男の子。
ほうっておくこともできず家に上げ、警察に連絡するもいなくなってしまう。
それから雨の日になると男の子は現れ、雨が止むといつの間にかいなくなってしまう日が続いた。
いつしか男の子が来るのが楽しみになっていた主人公。ユズと名前をつけた。黄色い犬用のレインコートを嬉しそうに着るあの子は何者なのか――。
飲み進めるごとに、ホラー?ミステリ?と思いながら読み、最後にはもしかしたらと思います。
温かい読後感で、そのぬくもりが感じられそうで泣きたくなる。
優しい筆致で描かれる本作は、少し不思議な日常ものがお好きな方にオススメです。
優しい気持ちになれること請け合いですよ。
オススメします。
ぜひ読んで見て下さい…!!
雨の日に、玄関の前に見知らぬ男の子が
立っていた。
自分の事を ママ と呼び、
雨の日には 外に出されてしまう という
その子。警察に連絡した方が良いけれど
兎に角こんな寒い雨の中、放って置く訳に
行かずに家に 招き入れる と、とても
嬉しそうにする。けれども
いつの間にか、居なくなってしまう。
名前を聞いても 決まり事 があると
言葉を濁し、黄色い レインコート を
欲しがるその子。
何か を、思い出してしまうと
それは咳を切った様に土砂降りとなり
何もかもを呑み込んでしまうから。
雨は、いつまでも静かに降り続いて。
けれども雨が止まないと、あの子は
橋の袂で濡れたままで ───。
この作品は、実は作者のとある別の作品の
続編にもなるもの。是非にも連作として
もう一つの『物語』も探してみて欲しい。
この結末に更なる鮮明さを齎す。