面倒くさがりのお嬢様

桜里ゆこ

プロローグ 花の姫


とある舞踏会の会場。


少女の金色の髪がなびく。

会場の光によって一際輝いて見える。

青い瞳はまるでサファイヤのようだ。



「あれが、例のご令嬢か。」

「確かに、可愛らしいわね。」

周りの目線が、少女に向いている。



「流石、花の姫と呼ばれているだけあるわね。」

「まだ、15歳でしょなんどしょう?」

多くの人が彼女を見ながらひそひそと話している。



彼女、エラ・コルネイユはふわふわとした癒しオーラを放っている。

しかし、どこか気品があり、きっちりとした芯のようなものを感じる。



姿勢よく、堂々と会場を歩く。



そんな時、ひそひそと話していた女性と目が合った。

すると、エラは彼女ににこりと微笑み、会釈をした。

周りが一気に騒がしくなる。



「なんて、美しいの!!」

「まるで天使だ!!」



こうして、周りの好感度がさらに上昇した彼女は、

笑顔で残りの舞踏会を楽しんだのだった。






舞踏会が終わり、馬車で我が家である屋敷に到着した。

馬車を降り、屋敷の中に入る。

部屋が近づくほどに早足になっていった。



自室のドアを勢いよく開けると、

そのままベッドの上にダイブした。





「あぁ~舞踏会とか最悪。

ちょ~疲れた…」

さっきまでの笑顔がなかったかのように、

ダルそうな顔をしている。



そう。

彼女は舞踏会を楽しんだ…………





フリをしたのだ。





ダイブした勢いで髪もドレスもしわしわになっている。


「なんでこんな面倒なことをやらないといけないんだ…

考えたやつ誰だよ」

花の姫は、超絶面倒くさがりだった。



「もう、な~んにもやる気出ない」

こうして、数分間ベッドの上で愚痴を漏らし続けた。

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