長く続いた二国の争いに、ひとつの区切りがつくまでを描いた戦記ファンタジー短編です。
表向きは戦記ファンタジーですが、実際に描いているのは、支配の正当性や、争いにどう決着をつけるか、そして人としてどうあるべきか、というかなり骨太なテーマ。
「天気」というお題から、ここまでスケールのある話に持っていく構成力がすごいです。
登場人物たちも単なる「勝つ側」「負ける側」で終わらず、それぞれの立場や事情を背負った存在として描かれているので、物語に厚みがあります。
さて、タイトルの「天変王子」という呼び名ですが、彼はどうやって、本来は神の領分であるはずの天気を味方につけたのか――
ぜひ、その答えを楽しみに読み進めてみてくださいね。
お題作としても、ひとつの物語としても、完成度の高い一編でございました。