終章:決して破られぬ縛り

天使は災いを防ぐ存在(もの)なれば。

天は、世は、かの太陽(ほし)は、

ある一柱の挺身によりて、久遠の時を得た。

太陽(ほし)が昇る。

いつまでも、いつまでも。



天使は、闇の前に再び現れた。

闇に対しての恐怖がなくなったわけではない。


天使自身が決めた、"やらねばならないこと"があるからだ。

それに立ち向かわねばならない。


ふと、天使は今まで助けた人々を思い返した。

その誰もが、"やらねばならないこと"に立ち向かっていた。


その先がどんな未来であろうと。

決断は、人生を変える。

天使とて、例外ではない。



ああ、光だ。

手の届く、光だ。


闇は、天使の光輪を目がけて追ってきた。

最初に出会した時と変わらずに。


幸い、天使の想定通りであった。

天使は闇を光で誘導し、


『村のはずれの、開け放たれていた扉』

へと飛び込んだ。


闇が天使を追って入ったあと、


そうなるのが当然かのように、扉が一人でに閉まった。




──天使は、闇を縫い留める楔となった。


"自らの光を、闇に永遠に喰わせ続ける"ことで。


──闇は、飢えを満たす機会を失った。



天使を遣わせた"天"は、

天使の決断を尊重した。

他の天使の手によって、救われることはない。


天使は、"天"がきっと、

そう判断することもわかっていた。



天使の光輪より生まれる光は、天使の命は。

途絶えることはない。

"天(ソラ)"に、"太陽(ほし)"がある限り。

永遠に、永遠に。




───おわり

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『天使の檻』 道標 @katagiri13

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