密かに暮らしたいのに、夫が溺愛してきます!

深田楓

第1話

私はいつもの光景を見ながら、家に帰っていた。

その時だった。

車の光と音で、私の記憶はなくなった。

あぁ、私は交通事故で死んじゃったのか。

 

家族や親戚、学校の人間たちは皆、私のことが嫌いだった。誰も私に興味がなかったからだ。

能力で判断される世界で、私は何も能力がなかった。

そんなある日、親は私が大学生になった時に病気で死んだ。だか、高校1年生になったばかりの弟がいた。その弟にも嫌われていたが、弟の大学費用のために働いた。社会人7年目にして死ぬなんて。

なんで、こんなずっと不幸な人生を送っていたんだろう。

幸せになりたい。愛されたい。

でも一番は、ただただ平凡に暮らしたい。

 

 

 

 

深い眠りに落ちた後、私は目を開いた。

あれ?なんで?私死んだんじゃないの?

それだし、ここどこ?

病院じゃない。近代ヨーロッパみたいな感じ。

「お嬢様、お目覚めですか?お医者様たちをお呼びしますね。」

メッメイド?

「えっえっ??」

今なんて言った??

はへっ?

 

そのメイドみたいな人が、医者を呼び検査をした。

「身体は健康ですが、

 ストレスにより記憶喪失になってます。」

とその医者は言った。

「やっぱりそうでしたか。やっぱりお嬢様、、ご家族のせいで、、、。」

メイドが泣きながら、そう言った。

その前に、ここがどこか知りたい。

「あのぉ、ここどこですか?」

医者がこう言った。

「お嬢様、敬語はおやめください。

お嬢様は、ドイル伯爵家の長女のソフィアお嬢様ですよ。」

ドイル伯爵家?ってことは、ここは、、、。

前世読んでいた『花束の天使』という漫画の世界ってこと?!?!

 

ソフィアは、この物語が始まった途中に、死ぬ設定だった。

『花束の天使』は、正暦300年の4月頃から始まる物語だった気がする。主人公のジャスミン。

この時20歳で、街で色々と苦労していた。

兄弟が多く、親もいない家だったからたくさん働いた。そんなある日この体の兄、バートンと会い、一目惚れした兄は、屋敷に連れ帰り、世話をしてくれたり、ジャスミンの兄弟に支援をしたりした。

だかジャスミンは、バートンにはそう言う意識はしてなく、彼女はジェイド公爵様を好きになっていたのだ。公爵様も彼女を好きになった。そして、公爵様とバートンは彼女の奪いをした。だがバートンは公爵様にもう対抗できなかったために、自殺をした。だがジェイド公爵様には、奥様がいた。その奥様が、そうソフィアなのだ。ジャスミンは、ジェイド公爵様がソフィアを死刑にするように仕向けた。

そしてソフィアは、正暦301年4月1日に死ぬのだった。そんな悲しい終わり方は嫌だな。

 

 

そんな事を考えているうちに、医者が「伯爵様にお伝えしときます。」と言い、部屋から出ていった。

あっそう言えば、ソフィアには一人だけ味方がいたのだ。そう、私の目の前にいるメイド、リーナだ。

一葉名前聞いとこう。

「あなたの名前は?あと今日は何年何月何日?」

とメイドに言った。

「ソフィアお嬢様のメイド長、リーナです。

 今日は、正暦296年4月3日です。」

ってことは、、、あと5年の間に死ぬってこと?

どうしよう。そんなに早くしにたくない。

 

ガチャ、と扉が開いた。

「ソフィア、起きたか。記憶喪失だかまぁいい。

 お前には、犠牲になってもらわないとな。」

お父さんのチェスターが部屋に入ってきた。

「あなた、例の話言ってないんじゃないですか?」

チェスターの隣に立っているのが、そう義母のリバーセン。二人の後ろに立つ義兄のバートン。

「そうだな。お前は、来月成人18を迎えるだろ?

その日に契約結婚として、グウェン公爵家の長男、ジェイドとだ。いいだろ?公爵家なんだから。」

ジェイド・グウェン公爵様と、、、。

そう、ソフィアはこの人に殺されたんだ。

「私たちの借金の金を貰える代わりに、お前をやったってことだ。いい話だ。そのために、いろいろと準備しとけ。」

まぁでも、しょうがないか。ソフィアは、この屋敷にいても味方はメイド長のリーナくらいしかいないからね。この世界でも、味方がほぼいない。

『花束の天使』では、ソフィアは主人公をいじめていたから、悪い噂がたくさん流れていた。

だから、優しくて明るい接しとけば、少しは回避できるのかな。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る