第七話

先生の手伝いをしていたら遅くなってしまった。放課後、美術室のある五階に上がった。日当たりがいいからと五階にしたらしい。僕からしたらいい迷惑だ。大抵の教室は一から三階にあるから美術の時間は慌てて移動しなければならない。しかも、五階にあるだけでなく、一番奥にある。まぁ一様運動にはなるけど。廊下を歩きながら窓を見る。美しい日の焼けた鮮やかな町を見て少し心が和らいだ。光が窓にあたり、廊下を虹の嵐にした。学校の窓は生徒が作った硝子作品である。卒業するとき、クラス全員で取り組み、輝く一つの硝子パネルを作るのだ。そして卒業式の前の最後の授業、それを窓にはめる。これはこの学校の伝統である。僕らも卒業まで約一年。約一年もすればこの町から出れるが、僕はきっと残るだろう。

美術室に近づき奏多が物音立てているのが聞こえた。僕は美術室の扉を開けた。

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