第二話
あの日、僕と惇が発見された日、僕は死んだとされている。さすがに双子だけあってどちらがどっちかわからなかったのだろう。だから、生きていて欲しいほうを生きてると信じた。今でもその絶望は消えることなく甦る。
「ああぁ!惇ぉぉ!まことぉぉぉぉ!!」
母さんは『僕』を抱きしめ『惇』と名を叫び続けた。そう。『惇』の名を。母さんが僕だと思っていた死体に見向きもせず。知っていた。前から、僕は要らない子だと。母さんは惇が居れば、僕だってどうでもいい。考えてみればおかしいよね。双子なのに。でも、僕が今まで普通に生きてこられたのは惇の双子だったから。僕が死んだならもう構わなくていい。母さんはそう思ったんだろう。死んだのが惇だってわかったらきっと僕は捨てられる。だから、僕はその日の大きな二つ目の罪を犯した。
僕は、惇のふりをした。
そして現在に至る。
「伊奈子叔母さん、いってきます!」僕は元気に言い小走りで学校へ向かった。
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