友人の定義

小早川翔

友人の定義

シーン1「仕事帰りの電車」


A「今日は久々に仕事でイライラすることがあってさ

 部下に依頼した仕事が全く進んでなくて、

 理由を聞いたら年末年始の休みを挟んで忘れただって

 もっと責任感持って仕事してもらわないと困るよ

  部下がミスして怒られるのは係長の俺なんだからさ」


B「それはしんどいなー

 イライラするのも無理ないよ

 責任感を持ってほしいという気持ちも分かるし

 お前は十分頑張ってると思うよ」


A「ありがとう、お前はいつも俺の話を聞いてくれるよな

 最近は一人でいることも多いしホントに助かってるよ」


B「そう言ってもらえて俺も嬉しいよ

 こちらこそ、悩みを話してくれてありがとう」



シーン2「休日のカフェ」


A「最近、気になる人がいてさ

 山田さんっていう取引先の女の人で」


B「お、そうなんだ

 山田さんのどんなところが気になるの?」


A「顔は女優の〇〇似で年は俺と同じぐらい

 顔もかわいいんだけどさ、いっつも仕事が丁寧で

 たまにくれるお菓子のセンスがいいんだよね

 こういう細かい気配りができる人とはさ、

 付き合ってからも長続きすると思うんだよね」


B「すごく分かる

 お菓子のセンスって侮れないよね

 場の空気を読む力があるとか、そういうのが自然に出るし

 それに、仕事が丁寧、気配りが細かい、押し付けがましくない

 この3つが揃ってる人って、一緒にいて疲れにくいんだよね

 この先、もう一歩近づきたいなって感じなの?」


A「そりゃあできたらね

 まぁ今度食事にでも誘ってみるかな」


B「いいと思うよ」



シーン3「1週間後の朝の電車」


A「大崎駅周辺でオススメのお店知らない?

 俺、新年会の幹事やる事になったんだけど

 前もオススメしてくれたお店良かったしまた教えてよ。」


B「・・・。もちろん!

 肉系なら焼肉肉吉、個室や宴会系ならワイワイ軒がいいんじゃないかな」


A「なるほどー、今度サイト調べてみよっと」


B「新年会、いいスタート切れるといいね

 幹事お疲れ!」


A「そうそう、会社で言えばこの間言ってた部下が大型案件持ってきてさ

 本人の頑張りが大きいけど、上司としても鼻が高いよ」


B「良かったじゃん

 部下の成長をちゃんと受け止めてる時点で、お前はいい上司だよ」



シーン4「ある平日の夕方、電車の中で」


A『あちゃー、スマホ会社に忘れちゃったよ

 仕方ない、取りに帰るか』



シーン5「金曜の夜に飲み屋にて」


A「前から思ってたけど、お前って俺の意見に対して否定したりしないよな

 なんで?」


B「理由はシンプルで、お前の意見や感じたこと自体が

 正しい、間違いで裁くものじゃないと思ってるからだよ」


A「なるほど、大人っていうか達観してるな

 俺もこの年齢だし大人にならないとな」


B「十分大人だと思うよ

 仕事の話も恋愛の話も、ちゃんと自己分析したり、

 先のことを考えて行動しようとしてるじゃない?

 それが大人の証拠だよ

 興味があれば大人の魅力の磨き方も教えるよ」


A「おおー、気になる気になる

 教えて、大人の魅力の磨き方」


B「まずは自分の感情をコントロールすること

 イライラしたらまずは深呼吸して落ち着こ

 次に聞き上手になること

 相手の言葉を引き出す質問を意識するといい感じだよ

 それと、見た目・立ち振る舞いを整えること

 姿勢や歩き方も意識すると、より説得力と自信が出るよ」



シーン6「〇年後」


A『うわーなつかしいな』


C『何の話?』


A『いやなんでもないよー

 この頃の会話を見るとまだちょっとぎこちないな

 技術が進歩して、今は人間と違いが分からないもんな』

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友人の定義 小早川翔 @sho_kobayakawa

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