殺人事件簿

トヒラ

第一章 蜘蛛屋敷殺人事件1

俺は悟。ただの高校生。といっても、特技がある。運がいいこと...だ。今嗤ったか?蔑んだか?まぁ当たり前だろう。どこにでもいる凡人高校生なんだからな。

そんなことはどうでもいい。今日はすこぶる元気だ。なぜなら、学校で友達たちと"ある"場所に行くんだからな。中学以来、友達と遊びに行ったことがなかった俺はもちろん大喜び。誘われた時なんか即答していくって答えたね。

「へー、お前もいくのか!じゃあそこのお前は?」

「行く!!!」

あの時の俺は芸術品だな。まさに主人を持った忠犬のようだった。


「助けて......」


指定の時間より前に"その"場所に着く。先客が四人ほどいたようだった。

さて、ここらでメンバーを紹介するとするか。メンバーは全員で8人いるそうだが、1人まだ来てないようだった。遅刻かー?

まず、俺のことを誘ってきた身の程知らずは【周防 康太】。悪くないやつなんだが脳天気なやつのため、少々会話が困難だ。それに周防だけ俺のことをお前呼び。せっかく呼んでくれたけど、俺は正直あーゆータイプが苦手だ。

そして、今日はこいつの彼女も来てるらしい。【安芸 明里】と呼ぶ。愛称は『アカリン』らしいから以後俺もそう呼ぶ。ちなみに、周防は苦手なので普通に苗字呼び。

こいつは最近、周防と痴話喧嘩でもしたのか、一緒に登下校すらしてないようだ。

「ところでー、さっくーは?」

そう呼びかける仲間思いで優秀なこいつは【陸奥 幹太】。康太とよくつるんでいるのでクラスメイトからは『康太』と『幹太』の頭文字からとって『こうかんコンビ』、そう呼ばれている。俺はそもそも関係すら怪しかったものだから、そんな呼び方はしたことがない。ちなみに、幹太は苦手なタイプなどではない。普通に自分からとっても好ましいタイプだ。決して、恋愛感情としてではなく。

そして、幹太が言った『さっくー』とは、よく仲の良い人たちからそのような愛称で呼ばれている。これは俺も言っている。そのさっくーなんだが、名前が【常陸 朔太郎】。長すぎて言いにくいためさっくーと呼ばれている。テストの時とか名前を書く時には毎回同情する。

確かに、やっぱりそうだ。サッカーだけ見当たらない。ここには7人しかいない。僕、周防、アカリン、幹太の四人と紹介してない三人プラス来てないさっくーの八人だったんだが。。。


「もう館に入るか?」

外の環境も相まって我慢の限界に達した俺は、少し苛立った口調で聞く。

「しゃーない。さっくーにはラインで『先は行っとくわ!!』って伝えとくわ。だから入ろうぜ!」

「ありがとう、竜」

この気の利いた男こそ【武蔵 竜】。本当に名前だけ見たら強そうだ。実際は少しチビで名前劣りはする。しかし、気の利くと言う点や優しい、顔がいいなどの観点から見てもさぞモテることだろう。これがギャップ萌えと言うやつか。

そして、俺たちは異界の地へと足を踏み入れる。ここから、俺らの物語が始まる。今でも後悔している。さっくーがいない時点で引き返すべきだったと。これが壮絶な涙に暮れた復讐劇による連続殺人劇の始まりの合図だったからだ。

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