Take Knowledge EP01:ソウルメイト5EX
――――――――――
【本日配信】
最先端AI技術、ついに公開。
推論チップ、学習アルゴリズム、センサー制御――
次世代の「ソウルメイトAIロボット」を、
アダルト配信スタジオからリアルタイムでお届けします。
開発者本人による直接プレゼン、
実演付きの技術解説、
ここでしか見られない最新デモンストレーション。
#配信タグ:#アダルトライブ #AI #最新テクノロジー
#配信開始:今夜 21:00(予定)
合理性の、その先へ。
進化したテクノロジーを、あなたの目で確認してください。
テクノロジーの原点は、人間の性だ。
――――――――――
***
スタジオの照明は、どぎついピンク色のゲーミング風LEDライトが怪しく光り輝いていた。
製品開発の科学者は透明なテーブルの前に座り、カメラに向かって語り始める。その口調は冷静沈着で、まるで学会発表のようだ。ただ一点、配信画面に「アダルトライブ」のタグが付いていることを除けば。
「これは玩具ではありません。単なるコンパニオンシステムでもない」
彼は隣に立つ人型ロボットを指さした。
「推論チップとコンテキスト学習をリアルタイムで統合した、世界初の『ソウルメイトAIロボット』です」
カメラが寄る。
ロボットの外観はあえて誇張を避けているが、細部は驚くほど生々しい。皮膚の質感、重心の移動、動作のリズム。そのすべてが既定のアニメーションではなく、学習による最適化の結果だった。
「本機には、最新世代の学習・推論用チップを採用しています」
「特筆すべきは、指導役の『女性トレーナー』による身体の揺れ——お尻の前後の振幅、腰の上下の力加減を完全に再現できる点にあります」
彼はパラメータを読み上げるような淡々とした速さで、しかし隠しきれない熱情を込めて語り続ける。
「センサーが圧力の変化と筋肉の収縮パターンを記録。使用者の心拍や脈動と即座に同期演算を行い、最適なフィードバックを作動させます」
傍らに立つ女性トレーナーは、表情を強張らせていた。自分が単なる実演者ではなく、精巧なデータの一部として扱われていることを、理解していないわけではない。
チャット欄にはコメントが洪水のように溢れ、興奮と野次、そして剥き出しの期待が入り混じる。
「これこそが、時代を画するテクノロジーです」
科学者がそう結論づけた、その瞬間だった。
スタジオ後方の非常口が、荒々しく蹴破られた。
乱入してきたのは覆面の男。その動きには一切の迷いがなく、まるで何度もリハーサルを重ねてきたかのように、一直線にスタジオ中央へと突き進んだ。
次の瞬間、強烈な拳が配信者の顔面に叩き込まれた。
カメラが激しく揺れ、悲鳴が響き渡る。
「これほどの計算資源やセンサー、推論チップを……」
男は肩で息をしながら、怒りで声を震わせた。
「こんな場所に使うなんてな!」
彼はカメラを凝視した。その視線は現場の人間ではなく、画面の向こう側の世界全体に向けられていた。
「テクノロジーってのは、もっと人類に貢献する場所に捧げられるべきだろうが!」
言い放つやいなや、彼は「ソウルメイトAIロボット」をひったくるように抱え上げる。
再び、重い扉が閉まった。
それまで震えていたはずの女性トレーナーは、ゆっくり立ち上がった。
彼女は床に倒れ伏す男たちを見下ろし、配信者が完全に気を失っていることを確認する。
次の瞬間、理由もなく、その脇腹に短く一蹴りを入れた。
それだけだった。
彼女は何も言わず、スタジオ奥の扉へと向かう。
すでに姿を消した男の後を追うように。
再び、扉が閉まった。
スタジオには、どぎついピンク色の照明と、倒れたままの男た、
そして説明されなかった結果だけが残された。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます