ステップ・バレット
CだCへー
序章
暗黒が広がる。
俺は瞼を開けても、閉じても、変わらない闇にしばし、思考を預ける。
いや、とりあえず、ここは何処なのだろう? 今は何時なのだろう?
そして、俺は誰なのだろうか?
体を起こそうと、力を込め半身を起こそうとした。
ゴツン
なにかに起床を阻まれる。
同時に鳴り響く、サイレンの音!
暗闇からくぐもった声が聞こえる。
「ああ! くそ! 俺の時に目を覚ましやがった!」
聞いたことのない男性の声だ。何を焦っているのだろうか?
「司令部! 奴が目を覚ましやがった!」
司令部? 奴? 誰だ?
聞き取れない、不思議なノイズがかすかに鼓膜を揺らす。
ノイズが終わると男は、男は喚きだした。
「俺にやれというのか! ああ、くそ! 了解だ!」
近づく足音。操作音が始まりの音律を奏でる。
周囲に白い光と、煙、機械に作動音、遅れて、嗅ぎなれた薬の臭いが鼻孔を満たす。
『ずっと、待ってるよ』
赤い光が魚のように跳ねまわる川を見つめて、少女が呟く。
『いいよ、忘れてくれよ。俺のことなんてさ。その方が俺も気が楽だ』
俺の声だ。
少女は、川から目を離し、俺を見る。
その眼には、夕陽が反射し瑞々しい粒が、少女の頬に尾を引き、一筋の流星となり、アスファルトの大地に消えていった。
少女は微笑んだ。
『それじゃあ、ずっっっと! 待っててやる! 私、
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