1章 6部 「会見 3」

 外からは悲鳴が一瞬聞こえたがそれもすぐに収まった。

 そして、血で染まった剣を持った兵士が入ってくる。


「こ、これはどういうことですか、将軍!?」


 と、現状を飲み込めていないムタイが将軍に慌てて聞く。

 将軍はゆっくりと、しかし冷淡にこう答えた。


「ある筋からの情報で、謀反の兆しあり。という確度の高い情報を得ておりましてね。

 謀反の意を確認した後、捕縛せよ。と命を受けていたのですよ」


 この一言にムタイはわなわな震えながら「だ、騙された」とか細い声でつぶやいた。


「真ん中にいる者のみ捕縛せよ。他は殺せ」


 そう言い放つと、ジリジリとこちらに、にじり寄ってくる兵士。


 ムタイと副官は現状を受け入れられず呆然としていた。

 ユイトは、戦意こそあるもののこの状況は絶望的であると感じていた。


 (前後を囲まれてこちらは短剣一本のみ、魔石も持ってきておくべきだったか)


 と後悔していた。


 だが、後悔しても仕方ない。


 いまするべきことは、一人ででも脱出すること。

 それに賭けて戦端は、開かれたのだった。

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