第29話

第5章 オーナーがいない朝


① 壊れたオープン


オープンは、九時。


店は、

最初から壊れていた。


セット客が三組。

フリーが八人。

サークルが十人。


本来なら、

オーナーが現場に立つ時間帯だった。


でも、

いなかった。


そこにいたのは、

社員Hと、

月に数回しか入らないアルバイト、

そして打ち子だけだった。


打ち子は、

牌を打つために存在する。


ドリンクも、

案内も、

混乱も、

業務外だ。


アルバイトは、

麻雀は打てるが、

その他の動きには慣れていない。


社員Hの声は、

少しだけ尖っていた。

眠っていない声だった。

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