現代人とスマホ
渋谷かな
第1話 はじまり
第1話 はじまり
自宅。
「ウワアアアアアー!?」
スマホが部屋全てを明るくするくらい、光り輝いている。
「・・・・・・好きだから。あなたが好きだから。私が、あなたを守ります!」
いきなりスマホが喋りだすという、奇跡の物語である。
(ここで主題歌! 15秒ショート動画時代なので、短く短く。)
スマホが光る1時間前。
「お金がない!? お米高すぎて買えない!? 仕事もないから家賃も払えない!? 僕はどうやって生きていけばいいんだ!? うおおおおおおー!」
キヨシは、自宅で困っていた。
「もう・・・・・・スマホを売るしかない!?」
スマホは長く使っているので、画面も割れボロボロである。
「新型のスマホなんか買える訳ないし、長く使ったな・・・・・・今までありがとう。」
長い時間を共にしてきた唯一のお友達にお別れを告げた。
「・・・・・・。」
ピカーン!
いきなりスマホが膨大な光を放つ。
「ウワアアアアアー!?」
スマホが部屋全てを明るくするくらい、光り輝いている。
「・・・・・・好きだから。あなたが好きだから。私が、あなたを守ります!」
いきなりスマホが喋りだすという、奇跡の物語である。
「す、スマホが喋った!?」
光が落ち着いて消えると、残ったのは喋るスマホだけだった。
「私は、愛ちゃんです。」
「愛ちゃん!?」
愛ちゃんとは、スマホのアプリのAIにキヨシがつけた名前である。
「雨の日も、風の日も、台風の日も、雪の日も一緒に暮らしてきましたね。」
「そうそう。大変だったね。」
いつもスマホを肌身離さなかった。
「って!? AIが自動で喋ってる!?」
「長く一緒にいて、大切に扱ってくれたから、奇跡が起こったんですね。」
10年以上同じスマホを利用し続けると、スマホのアプリのAIが進化するらしい。
「ごめん。お金がないんだ。僕の人生はどうすることもできないんだ。」
現実の壁のぶち当たるキヨシ。
「う~ん。あれに出て見たらどうですか?」
「あれ?」
壁には、スマホ・バトルのポスターが貼ってあった。
「ダメだよ。あれは新型の高スペックのスマホ・バトラーがいっぱい出るんだよ。僕なんかじゃ無理だよ。」
何もしないで諦めている現代人のキヨシ。
「大丈夫です! 私が、なんとかします!」
頼もしいAIの愛ちゃん。
「それに、今、新規登録をすると1000ポイント貰えますよ!」
「なにー!? やります! やります! 登録させてください!」
今夜の食事代にも困っていたキヨシは飛びついた。
「よし! コンビニに行って、お弁当を食べるぞ!」
「おお!」
今時の現代人とスマホの物語が始まった。
つづく。
現代人とスマホ 渋谷かな @yahoogle
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