勇者の血脈
みゅうた
第1話 選ばれし者
草原を魔物を倒しながら進んでいく孤高の魔剣士が居た
彼は勇者の家系に産まれた
そしてある日...
「魔剣に選ばれたのはガルムだ...そして聖剣が選んだのは...」
数ヶ月前に魔剣に選ばれたガルムは力を付けるために旅に出ていた
勇者の家系では魔剣と聖剣に選ばれたものが次の世代の勇者となるのが習わしである
(俺は良いとしても聖剣アイツが選ばれしまうなんて...)
ガルムは複雑な気持ちで旅を続けていた
とある酒場で声をかけられた
若い女と従者っぽい男の二人組だった
「何の用だ?」
ワザと冷たくあしらった
「見た所一人旅のようね...その持っているのは魔剣?だったら貴方が選ばれた勇者様なのね?」
その言葉にガルムは敏感に反応した
「我が一族しか知りえない情報を何処で?話によっては切り捨てる...」
「あらあら怖いわね...剣をしまってよ...ここでは人が多すぎるから宿にとってある私達の部屋に行きましょう?」
謎の女について行くと部屋に通された
「ここは?」
その部屋は祈りが捧げられるように祭壇と絨毯が敷いてあった
「自己紹介がまだだったわね...私はダニエル...神から選ばれた勇者と共に行くように仰せつかった賢者よ...彼は私の護衛の剣士のハミルトンよ」
「よろしく...」
ハミルトンは仏頂面でそう言った
「俺はガルムだ...そういう事なら合点が行くな...賢者が女だったとは意外だったな」
「ふふっ...しばらくはこの町を拠点にしようと思うから宿の女将さんに頼んで部屋を装飾してもらったのよ...貴方が来るのを待っていたわ」
「なるほど...これからは共に行くという事か...仲間は不要だと思っていたが気が変わった...アンタは度胸があるみたいだ...魔剣を抜いた時も落ち着いていたしな」
「私に魔剣は効かないわ...試してみる?」
「いや...その必要は無い...宜しく頼む」
それを聞いたダニエルは笑顔を見せて答えた
「こちらこそ宜しくね〜私の事はダニエルでいいわよガルム」
「わかった」
これが彼女との...後に妻となる女性との出逢いだった
それから彼女の言う通りこの町界隈で魔物を倒してレベルをあげて行った
ハミルトンもなかなか手練でダニエルを護りながら魔物を倒してる姿に感銘を受けた
「このままではジリ貧だわね...広範囲を攻撃出来る魔法使いが仲間に欲しい所ね」
「なら拠点を次の町に移した方が良さそうだな」
次の町に着くと酒場で情報を集めることにした
「魔剣士とは珍しいなぁ...魔法使いなら変わり者が山の麓に小屋を立てて住んでるらしいぜ」
「山の麓か...何故人里から離れて暮らしているのだ?」
「さぁね〜本人に会って聞いてみたらどうだい?」
「ねぇ...その魔剣って本物よね?それにしては力が弱いように思うのだけど...」
「俺も気になっていた...長い間持ち主がいなかったらしいから力が眠ってる可能性がありそうだ」
「OK〜それを調べるのも念頭に入れて旅を続けましょう」
「剣の持ち主を決める為にそんな事を...」
「俺達の前はずっと昔...何百年も現れなかったらしい...俺達の一族はずっと勇者の血筋と魔剣と聖剣を守って来たんだ」
「その間に必要とされなかった力が封印されていると思っても良さそうだわ...強すぎる力は時に災いの種になるから」
「一度勇者の里に戻って話を聞くのも良いかもしれんな」
「仲間の情報も得られるかもしれないものね」
ガルム達は勇者の里を目指す事にした
(おや...この道で間違いないはずだが侵入者を拒んでいるのか?)
「どうしたの?」
「どうやら結界を張られてるらしい」
「結界を壊しても良いけどそれだと魔物に襲われやすくなっちゃうわね」
「仕方ない...他を当たろう...結界を壊すような真似はやりたくないからな」
幸い近くに町があるようなのでそこに向かうことにした
「旅の人かい?ついさっきまで勇者様一行が宿屋に泊まっていらっしゃったんだよ」
「勇者?」
「屈強な勇者と女剣士と武闘家と僧侶だったぜ」
「何か聞いていたか?」
「え?聖剣がどうとか言ってたみたいだな」
(なるほどアイツらも聖剣の真の力を目覚めさせる方法を調べているのか...里に入れず俺達と同じような行動したようだな)
『兄さん...お久しぶりです...お話したい事があります...酒場の裏で待っています』
他の人に聞こえないテレパシーで話しかけてきたのは...
ガルムは一人で酒場の裏に行くとそこに居たのは女剣士だった
「ルシアか...そちらは順調か?」
「ええ...ただ聖剣の真の力を目覚めさせる必要がありそうなので里に戻ろうとしてのですが結界に阻まれてしまって」
「俺も魔剣の力を戻す為に来た...有力な情報は得られたか?」
「ブレスカの町の鍛冶師が知ってるらしいとしか...」
「それで充分だ...身体は大丈夫なのか?」
「取り敢えずは...兄さんこそ気をつけて」
「ああ...またな」
こうして兄と妹は再び互いの仲間達と旅を続けるのだった
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