刹那の閃光
CだCへー
閃光の一幕
閃光だ。
目まぐるしく変わる地上からの、目を晦ます小刻みな発光と、耳を覆いたくなるような発砲音が、途切れなく死への不協和音で戦場を熱す。
大衆が入り乱れる熱気からの一撃のせいか定かではないが、私の頬に鋭い痛みのあと、一拍置いて、赤い命が顎を伝っていた。
「近づき過ぎたわね、ゴーウィン! バック! バック!」
私は手綱に力を込め、引き寄せる。
私が騎乗している
体内の臓器だけが抜かれる不快な浮遊感が襲う。本当にこのアップGはいつまでたっても慣れないわね。
『コール、コール。ミサトゴーウィン、ミサトゴーウィン。アンサー願います!』
私のヘッドギアから、コールサインでオペレーターのお呼びがかかる。
「アンサー! こちらミサトゴーウィン! オーバー!」
『緊急招集です! ポイントZの防衛へ移行してください オーバー!』
「無理よ! ドラゴニック・ナパームも弾切れ! フォトニックブレードもエネルギー切れ! 今だって必死に!」
頭上の地上から流星群が、煙の尾を引きながら縦横無尽にこちらに向かって来るのが見えた。
地対空ミサイル! このタイミングで!
手綱を引きよせ、体を機械竜に密着させる。空気抵抗を減らし、自由落下の速度を最大限に利用し、ミサイルを振り切った。
「コンバット・センター応答せよ! こちらミサトゴーウィン! ポイントVで補給を願う! ポイントZはその後! オーバー!」
私の歎願にコンバット・センターが答えることはなかった……
中央都市が陥落したのだ
私は、寡兵の共和国軍に敗戦した衝撃よりも、明日のわが身を案じた……
いや、今は、生き延びよう。
生きた先が私の楽園となるのだから
刹那の閃光 CだCへー @dasyo117
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