第6話 冒険者登録と槍という選択

神界から小規模都市「アライン」の教会へ転移し、ナナコルが神官に爺ちゃんからの手紙を手渡すと、

「お気をつけて行ってらっしゃいませ。お泊まりは教会の宿舎を用意します」

と送り出された。


ナナコルは先に古着屋へ行きたそうにしていたが、身分証明も何も持っていないのは不安だったので、先に冒険者ギルドへ急いだ。

後で分かったが、これが正解で、地味な服を着ていたことで色白美少女のナナコルは目立たず、先輩冒険者に絡まれずに受付へ進むことができた。


受付は昼間だったこともあって暇そうにしており、受付嬢から

「本日はどのようなご用件で?」

と聞かれ、二人の冒険者登録をお願いした。


「本日、登録を担当しますユミルと申します。こちらのカードの光っている部分に触れてください」

と、それぞれに名刺サイズのカードを手渡してきた。


光っている部分に触れると光は収まり、カードの真ん中にクラマの名前が表示された。

それを見たユミルは

「これで登録は完了です」

と告げ、カードを入れるケースと首から下げる紐を手渡してきた。


ナナコルも同様に完了し、それぞれが首から下げると、

「今日は依頼を受けられますか?」

と聞かれたが、

「この後に用事があるので、明日以降にします」

と告げ、ギルドを出た。


古着屋へ向かう途中で、ナナコルに

「武器は魔法杖を使うの?」

と聞くと、小さく頷き、

「地味な方ね」

と微笑んだ。


僕が剣にするか、槍にするか、弓にするか悩んでいると、

「戦闘経験のないクラマは、とりあえず槍がお勧めだよ」

と言って、

「神殿騎士のを複写したんでしょ?」

と笑った。


騎士から複写した槍と鎧は、ギルドにいた冒険者の装備を思い出すと、新人が持っていれば絡まれるか、どこかの貴族のお忍びに見られることが必至なので、当分はアイテムボックス(仮)の肥やしになることが決定した。


古着屋で学生服を売り払い、僕は冒険者の服と皮の鎧、靴と帽子を、ナナコルは魔法使いのローブ、ブーツと帽子を買った。

学生服は相当仕立てが良く、生地もいい物だったようで、金貨一枚と銀貨五枚を渡された。


槍はさすがに扱っておらず、隣にある道具屋を紹介してくれて、店主おすすめの鉄の槍を購入した。

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ノートをコピーしていただけなのに、異世界で〈複写〉は万能でした 輝山 軽介 @ohsumilcac

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