Vielfaltに集う人達

灰簾石

プロローグ

「あの、ここはもっと工夫したほうが…」

「るっせーよ!!異端児!!」

あの子また発言してる。同性愛者だってバレた人達は、息を潜めるしか無いのに。

「そうそう!!テメーみたいな異端児はただでさえいるだけで空気が悪くなるんだから発言するなよな!!!」

「はははは!!オメーらサイコー!!やっぱ異端児は罰するべきだろ!?なぁ!?」

「やめて…!やめてよ……。」

「なんて言ってっか聞き取れねぇな!!てめーら異端児の言語なんぞわかるかよ!」

いつもの光景。いつもの時間。授業中にあの子が発言して虐げられる。

先生も眺めているだけ。関わりたくない人も一歩後ろで眺めているだけ。あの子がいじめられているのをみんな見て見ぬふりをしてる。自分もその中にいるその他大勢の一人。毎日毎日見て見ぬふりをするだけ。

でも決して責められない。自分もいじめられたくないから。自らあの中に飛び込むなんて無謀なこと決してしない。もう二度と出しゃばらないって決めたから。今日も一言も発せず空気になって生きていく。それがここでの『正解』だから。

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