ツイン・ポートアイランド・タイムリープ

2進数

彼女持ちということがクラスメイトにバレていた

2052年、夕暮れの神戸市中央区。

「シャッター街ばかりのこの人工島でも、伊川谷いかわだに君がいるから私は楽しいんだよ。また明日ね。」


少年が彼女の声を聞いたのは、それで最後だ。


赤色のランプを灯したクレーンの群れが、夜の港を照らしている。


それにしても、彼女とのデート終わりの帰路というものは街灯が少ない故に暗く、高度経済成長の過程で作られた「この島」の行く末を示しているかのようだ。


それは長く、予測もできぬもの……


◇◇◇ 

「おい摩耶まや!放課後に三ノ宮でもいかね?」

この物語の主人公、伊川谷 摩耶いかわだに まやにクラスメイトが話しかけに来た。


彼は摩耶の机に腰をかけ始めた上、彼の消しゴムをいじっている。


「いや……俺は金ねぇから今日もここ、高校のある『2号島』か家でのんびりするよ。」

摩耶はそう言ってクラスメイトから顔を逸らし、海の見える教室の窓を眺めた。


「なんだよシャバいなー。クラスで一番の美少女、湊川みなとがわさんと付き合ってるって言うのに?」


「ぐっ……げほっげほっ……な、なんで知っているんだ?」


「だってよー、1週間前に伊川谷君から告白されたって喜びながら跳ねてたぜ?」


「あ、あぁ……なるほどな……」


実際、事実だ。

摩耶は恋愛に興味がないキャラを小、中で貫いてきたものの、高校一年の現在になってクラス一の美少女と付き合ってることがバレてしまったのだ。


その美少女は、湊川 四音みなとがわ しおん

成績優秀で、学校では静か。またそれがいいのかもしれない。


「なんの話してるのー?」

湊川がポニーテールの髪を揺らしながらこちらへやってきた。


摩耶は赤面しながら、こう答える。

「その……なんか、放課後に三ノ宮もいいけど、ここの2号島とか本島のポートアイランドで遊ぶのもいいよなって話。」


湊川は、くすっと笑って

「ポートアイランドならまだしも、2号島で遊ぶとこなんてあるかなー……?」

と、首を傾げながら言った。


それは湊川の言う通りで、大阪湾に浮かぶ本島であるポートアイランドの北半分が1981年に開島してから4年後の1985年に、本島の左に高校と住宅が集まる2号島が開島された。


具体的な2つの人工島の役目は、本島はファッションブランドやスポーツブランドの本社、有名な大学のキャンパスなどが誘致された上に港の役割も果たした。

本島の南半分は2010年完成。


そしてここ、私立港島みなとじま高校のある2号島は1985年開島。

面積は本島より少し小さい六甲ろっこうアイランドほどの大きさだ。

2号島で高校の生徒に港湾の知識を教え、本島の大学で国際貿易などについて研究するのが狙い。


それが、ツイン・ポートアイランド計画。


……と小難しい話は置いといて、ここ2号島はとても退屈なのだ。



◇◇◇あとがき

ここまで読んでくださりありがとうございます😭

分かりづらい内容も多々ありますがこれからもよろしくお願いします🙏



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