泣かせるためのドラマではなく、感動の結果、涙が出る作品だった。
主人公のエジュはおとなしく内気な性格で自分の感情を表に出さない。
故郷で家族を失って孤児となって難民として流れ着いた先で、シャーリに拾われて…
やがて彼を愛するようになるがその運命は冒頭で語られており、この時点でもの悲しさに胸がつぶれそうになる。
淡々とつづられながらもエジュの苦しみや秘めた想い、悲壮な覚悟が伝わってきて苦しいくらいだった。
そして、すれ違いの果てに迎える結末。
喝采。そう、喝采なんです。
ここでわかった。これを悲劇だと思っているのはたぶん私たち読者だけなのだと。
短編ながら短編ならではの完成された重厚な人間ドラマ。
泣くために読むのではなく物語を味わうために読んでほしい。
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