出世の呪い

塚本ハリ

プロローグ

 その霊能者は、彼女の顔を穴が開くほど見つめ、一言「う~ん」とつぶやいた。

 「先生、何か……?」

 霊能者はしばし何も答えず、今度は中空をにらんでいる。

 「えーっとね、こういうの初めて見るのよ。何て言ったらいいのかしら……」

 困惑したような表情の霊能者に、彼女は背筋が冷える。守護霊が何か警告しているのか、悪霊が憑いているのか……? 霊能者は重い口を開いた。

 「貴女、二十歳くらいから急に売れっ子になったのよね?」

 「え? は、はい……それが?」

 「その理由がね……貴女が誰かに呪いをかけられているからなの……」

 「逆じゃね!?」

 思わずそんな言葉が出てしまった。

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